吾唯知足2018年5月11日号掲載分

吾唯知足日本では大型連休が始まろうとしていた4月27日、隣国の朝鮮半島では、南北首脳による歴史的融和会談が行われ、そのテレビ中継に魅入った▼かつて韓国の仁川国際空港への連絡道路橋仁川大橋建設の取材にに渡韓した。後学のためと38度線の板門店近くまでタクシー5台で足を運んだ。一帯は有刺鉄線に沿って銃を肩にかけた警備兵がおり、仁川大橋建設現場近くで見かけるものものしさだった。警備兵の許可を受けて有刺鉄線越しに工事現場の写真撮影した経緯もあった。今回、こんなに早く南北間の緊張が解かれるとは▼軍事境界線近くの湿地に架かるブルー一色の橋上で長時間、両首脳が二人だけで会談していた光景が印象深かった。この後の米朝会談次第だが、小さなブルーブリッジ「徒歩橋」は後々世界遺産候補としてもクローズアップされるのかも▼金正恩委員長が一人徒歩で、境界線越えして文大統領と握手を交わすと、文氏が「私はいつ北にいけるのか」というや、金氏は「じゃ今行きましょう」と文氏の手を引き、北の地を踏ませたユーモアは関係者ならずとも涙腺を緩まされた▼いずれにせよ、朝鮮半島の冷戦終結後は東アジアの経済大国誕生の可能性も大であることは間違いないだろう(橋梁戦略含めて)

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