吾唯知足2018年4月21日号掲載分

吾唯知足 「大雨がないのに」突然民家の裏山が崩落した ̄ ̄大分県中津市耶馬渓町で11日午前3時50分ごろ、幅約200m高さ約100mにわたり突然崩落、土砂に住宅、住民が巻き込まれた大惨事は、身の竦む思いしかない。地層が岩盤層と火山層の二層構造と言われるが、岩盤風化説の見方もある中、原因究明が待たれる。なにせ土砂災害の原因となる大雨や台風、地震はなかつたのだから、まさに、「突然」としか言いようがない災害だった▼県は現場周辺を土砂災害特別警戒区域に指定してはいたが、いま日本にはこうした土砂災害特別警戒区域は2月末時点で全国で約36万か所(国交省)あるといわれる▼崩落地一帯は邪馬日田英彦山国定公園に指定され渓谷「耶麻渓」として知られ年間約80万人もの観光客が訪れる観光地でもある。我が国の渓谷は近年観光地、温泉地として開発されるなどしているが、近年はとくに、世界遺産などとしても集客の目玉になつている所もあり、今後官民の叡智の結集が必要となることは、必然だ▼本欄で再三再四書いているが営林産業の本格的復活もあろう。改めて山女魚、、岩魚釣り行きなどを口実に山深く立ち入っていた、知己の橋梁社会の先人先達、重鎮には頭をたれるしかない。本意は、釣りとは別に山岳地など山相の斜面、山肌の状況確認だつたのだから、と…。

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