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橋梁記者43年のあれこれ

-このコーナーの執筆は本紙主幹・澤田繁男が担当しています-

2016年6月21日

吾唯知足

 舛添要一東京都知事がすったもんだの挙句、辞任に追い込まれた。任期を全うできずに行われる都知事選費用は約50億円。3人連続だから痛い出費だ。危機管理の肝は最悪の情報をいかに早く周知するかだ。続く事後処理では、情報の提示が遅れれば遅れるほど最悪の状態が拡大していく

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2016年6月11日

吾唯知足

 決算説明会や総会の季節に。業界もGW明けからぽつぽつと。これから月末にかけてピーク期に▼人手不足や財政逼迫、対する生産工場力や効率化の要請、インフラの安全・安心の担保。解決の一方策としてインフラ業界にもICT産業が入ってきた。国もBIMやCIM、i-Constructionなどに取り組む

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2016年6月1日

吾唯知足

 光明と危機。本誌と橋梁テーブルデータの協働調査によれば、27年度橋梁上部工出来高は前年度を僅かに上回る4千億円台に迫る出来高だったことがこのほど、分かった(前号)▼橋梁市場は国と地方の借金増大、加えて生産人口の減少など縮みの構図のど真ん中にあるが、そんな中、微増とはいえ生産性向上の機運をもうかがえる上部工出来高増加は経済成長と財政健全化という両輪(御旗)に一筋の光明を見る思いだ

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2016年5月21日

吾唯知足

 かつては地方の役人には面白い、味のある官吏も多かった▼「こっち(田舎)の社長は、お茶汲みから掃除までしているから人間的に面白い」と。だから東京の一流会社の「部長の肩書」の人より遥かに味がある、と▼近年、国土交通省などで価格交渉方式とか、段階選抜方式を本格導入するなど多種多様な入札契約方式モデル事業などの活字が躍る紙面に釘付けとなることもしばしばだ

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2016年5月1日

吾唯知足

 阪神淡路の大地震直前約1カ月前には明石大橋の登頂にほぼ近い約248㍍の高さまで登り、キャットウォークを淡路島側に歩いた。東北大震災の時はたまたま。53階の高層ビルに居合わせ、長時間の揺れに遭遇した

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2016年4月21日

吾唯知足

 先ごろ南米ウルグアイの前大統領ムヒカ氏が初来日し京都、大阪、広島など各地で、我々、人類の耳の痛い、忌憚のない含蓄ある言葉を披歴して旅立った▼なにせ世界一貧しい大統領と言われるほど、質実をモットーとするだけに、チル桜の花を見て、「桜は、花が散っても死なないのですね」、と。人類は発展するために地球に来たのではない、と

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2016年4月11日

吾唯知足

 東京の桜が満開の4月3日、東北、北海道の桜はまだ蕾のようで、桜前線の北上が待たれている。通いなれた上野公園には約50種類、800本の桜の木があり、早咲きのオオカンザクラ(大寒桜)、シダレザクラ(下垂桜)、コヒガン(小彼岸)などに続き本命のソメイヨシノ(染井吉野)も満開の見頃だが日毎に桜散る

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2016年4月1日

吾唯知足

 東北大震災から5年、震災由来の原発事故から5年経つ。汚染水などについて棟梁に『アンダーザコントロール』といわしめたほど国民未曽有の事故だったわけだが、現実には除染はじめ、除染水、廃炉作業など未曽有の、被害など回復(復興)へのいばらの道、が待っていたわけだ▼棟梁はじめトップも時々、現地入りしては地元食材を口にして見せ、風評被害の否定に躍起となり棟梁などは「福島の復興なくして大震災からの、日本の再生はない」と声高に。前号でも触れた中間貯蔵施設の建設・輸送、指定廃棄物の処理など明快な解決策は不透明なままだ

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2016年3月21日

吾唯知足

 3・11は、どの報道メディアも東日本大震災関連のアーカイブと被災地の今と現状を取材した特集物の番組構成が大半だった▼記者は、前号でも触れた原発事故に由来する除染作業の難儀、困難さに改めて注視してしまった。▼放射性物質が付着した土壌などの除去を行う除染は、土木本来の技術を超越した未曽有の取り組みとなっているからだ

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2016年3月11日

吾唯知足

 東日本大震災から6年目。大津波、大地震による被災の復興、再生はともかく、福島第一原発事故と放射性物質が付着した土壌などの除染や、中間貯蔵施設の建設・輸送、指定廃棄物の処理などは技術を超越した大問題だ。除染における長期不在家屋の解体・撤去が難題だ。建設業者(ゼネコン)が主力だが、まるで新規道路を作る手順に似る。単なる建設や技術ではない。あるプロジェクトを思い出した。

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2016年3月1日

吾唯知足

 ついにいや、ようやく今月下旬(26日)には、北海道初の新幹線(新函館北斗~新青森間約149㌔)が開通する。札幌まで開業すれば東京都と札幌間が約4時間で結ばれることになる。利便性が確実によくなる。▼青函館連絡船「八甲田丸」など船、飛行機、在来線などを利用した記者世代には、あの長い、長い青森駅のプラットホームが懐かしくもあり寂しさもある。

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2016年2月21日

吾唯知足

 前々(2月1日付)号落橋防止装置の溶接不良工事の記事と管理の啓蒙インタビュー記事に少なからず驚いた▼なぜなら橋梁保全工事が降盛の今、よりによって落橋防止装置の溶接不良工事が露見するとは。記者には橋梁の溶接については思い出深い取材があるからだ

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2016年2月11日

吾唯知足 

 天草五橋、若戸、関門から本四へと続いた長大橋はそのほとんどを離島架橋や島嶼部架橋計画又は構想に礎や源泉を持つと云って過言でないしそれら抜きにわが国の橋梁文化史と建設を語れない▼本四の尾道~今治間のしまなみ海道には本州の尾道や広島三原港を起点に60キロの海峡に向島、因島、井口島、大三島、伯方島、大島などの島々が形成する島嶼部を経由して、愛媛の今治港に至る。瀬戸大橋(岡山児島~香川坂出間)然りだ

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2016年2月1日

吾唯知足

 橋梁市場が比較的順風の中で、この十年来吊橋、斜張橋など特殊型式の橋梁建設がないことに橋梁社会は真摯に危機意識を持つ必要がある、と記者は再三書いている▼そうした橋梁形式や、長大橋の建設、プロジェクトに官学民の人材が集結して、新たな叡智や橋梁技術が誕生の場となるからだ。今は若手の希望や夢を生まないだけでなく「橋梁技術や橋梁人の流動性が滞っている」のではないかと

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2016年1月21日

吾唯知足

 わが棟梁は新年早々の「天泣(てんきゅう)」に嘆いたかどうか、知る由もないが・・・。地方創生や再生など政府高官のみならず棟領自ら「ふるさと」賛歌を連呼するから、何かにつけ、幼少期の思い出や光景が脳裏に浮かぶことが多いのは地方出の記者(吾唯知足子)だけではないはずだ▼幼少期、四方の山々の碧色の稜線上、見上げた空は雲一つない青。照りつける太陽の下、クラブ活動(野球)や一級河川の馬渕川で鮎や雑魚釣りの最中に突然、雨に降られてあわてたことは一度や二度でない。「晴れているのに。狐の嫁入りかあ」の声が上がったものだ。勿論、天泣の語句など当時は知る由もない

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2016年1月11日

吾唯知足

 この正月は寝正月、と決め込んで届いたばかりの小紙新年号をベッドの上で操っていたら▼これまでも小紙の取材にビビッドな語句と切り口で橋梁人と市場を鼓舞してくれている国交省の徳山日出男事務次官が小紙単独インタビューで生産年齢人口の減少、国と地方の借金の増大、縮みの構図の中で経済成長と財政健全化をどう達するのか。その方策を語っている。

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2016年1月1日

吾唯知足

 先ずは、明けましておめでとうございます。小紙でお馴染みの阿部充氏(NPO橋守支援センター理事長)は「2014はじっくり腰を入れた「やりくり」がスタートする年になるのではないか」と▼「ACC総覧2014」の橋梁大予想(多士済済の38人が執筆)で持論を披瀝していた。今の橋梁環境を見渡して「やりくり」マネジメント、つまり米英の現実的なプロセス管理手法の「コミッショニング」の導入を薦めていた・・・

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2015年12月11日

吾唯知足

 鬼に笑われること覚悟だが来夏の衆参ダブル選か、どうかは兎も角、年明けから、「地方再生」と「地方創生」など地方が主役いや、一色となるはずだ▼先に本欄の稿で、大都市と地方の税収格差是正でできた「ふるさと納税」制度(2008年4月開始)にふれた。ふるさとの自治体でなくても納税可能で納税先の自治体からは、特産品(高級フルーツやブランド牛肉等)がもらえるなどの特典がある上、(確定申告で)税金が控除されるなど節税手段としても…

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2015年12月1日

吾唯知足

 3年前の今頃(27日)の橋梁市場は突然の老舗ファブリケーターの破産申請、即時開始決定、の知らせが橋梁社会を駆けめぐるという締めくくりだったが、今年は大手メーカーの提携・協働の報道も一部あったが今のところ(24日現在)、はそれらを上回る喧騒は回避されそうだ▼特に安堵するのは橋梁市場の好不況のカギを握るといって過言ではない地方庁とくに市区町村含む地方自治体の…

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2015年11月21日

吾唯知足

 本四3ルート同時着工が青天の霹靂で「明日の起工式典」など突然中止、となってあれよあれよと、無期限延期、凍結に至った。本四架橋プロの、とくに基幹ルートに指定された児島・坂出ルートの瀬戸大橋は昭和46、7年頃「さあ、いよいよ今年こそ着工」と喧伝、いわれ続けてきた。その総監督ともいうべき杉田秀夫氏(元所長)は会えば必ず「まるで、オオカミ少年の心境ですよ」と…

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2015年11月11日

吾唯知足

 長大橋補修工事などで保全工事の大型化が続いている。断面修復工やひび割れ注入工、橋梁塗装工など工種は多種多彩、多岐に及ぶ。それらの技術はいずれも高度化、精緻化しているが最大かつ強力な戦力は足場、といっても過言ではない。足場の構築だけで新築と同等の費用が掛かると、業者は嘆くことも。「足場ができれば工事は完了したも同然」の所以でもある。設置し易さ、安全性、足場上の施工性などの各種足場情報に関心は高まる▼すでに…

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2015年11月1日

吾唯知足

 新設市場に閉塞感が漂う橋梁市場に徳山日出男元道路局長が小紙インタビューで明快に披瀝してきた「保全は、知的でダイナミックな仕事である」記事を読んだ小紙ファン(読者)は鼓舞され励まされ、会社、及び団体トップが訓示の機会に啓蒙の一つとして紹介したと聞く▼首都高速大規模更新などの、五輪を控えた整備工事案件が目白押しだが、その中には1億円超の案件も多く含まれており、どんな知的でダイナミックな案件が具体化するのか…

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2015年10月21日

吾唯知足

 シリアなどの難民が比較的労働に就けると読んで家族安住の、移民先として目指すドイツなど欧州の政治、経済状況をもちだすまでもまくわが国の橋梁社会、市場でも近い将来、少子高齢化を考えたとき遅かれ早かれ労働力不足は必至だ、と再三再四書いてきた▼今や震災復興、20年の五輪施設等の建設、水害復旧現場などで労働力、技術者不足の深刻さの顕著は目前だ▼国も将来の国土均衡を図るべき方策を掲げている。例えば、労働力不足を睨んで…

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2015年10月1日

吾唯知足

 MC所ジョージさんの人気もあるだろう、さして知名度が高くない地方の市町村を突然訪ねる「ダーツの旅」は人気コーナーだ。記者も北海道から沖縄まで、取材行脚の行程変更をして突然訪ねると「こんな遠い所(わが社)まで態々来てくれて」とダーツを上回る歓待を受けることさえある▼特に、社長の机のカバーガラスの下に挟んだ、小欄の切抜きを指して「この記事を励みに我々はやっている」と言われると冥利に尽きる▼地方発の開発製品や工法はまず各自治体の地場技術活用・普及促進制度に登録、地元で採用されるが…

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2015年9月21日

吾唯知足

 前号で、公共事業への依存度(寄与度)が高い橋梁社会の各社のランキングがオープン化された。業界順位は公正な競争の中での企業努力の反映でもある、と書いた▼戦後の国土復興計画に深く関わりけん引してきた元官吏の一人、その後の橋梁社会で先達と呼ばれた重鎮に直に聞いた話▼ひと昔前は仕事に携わりたい、とあの手この手の戦略を駆使して意中の事業、プロジェクトがあれば地元の有力者などの力添えを必要とした。さる物件で…

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2015年9月11日

吾唯知足

 いまでこそ、橋梁関係斯界各社の生産・受注実績や業界ランキングなどは鉄鋼、セメント、建設、造船などの主要業種では一部を除いて殆どオープンにされている▼特に、本紙が創刊時の1973年、橋梁市場の好不況のバロメータとして鋼橋の受発注動向は殆どオープンにされていなかたったが、そのタブーに挑み続け地道な独自調査と取材先の協力が結実し以来、ほぼ毎年各種の、ランキング形式として本紙紙上などで公開している▼公共事業への依存度(寄与度)が高い橋梁社会。かつては大規模公共事業に関しては…

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2015年9月1日

吾唯知足

大方の夏休みも終わり今年も全国の高速道路のサービスエリアとパーキングエリアは何処も超満員・盛況だったはずだ▼記者の高速道路利用回数約4000回(出入)の経験からその賑わいぶりが容易に想像できる。数年前までは休憩施設としての利用だったが、今は地元食材を使った食事が目当てで、つい立ち寄ってしまうことしばしば▼この頃は高速道路にも増して賑やかなのが一般道の「道の駅」だ。こちらも地産地消の食材を使ったものなど、地元、地場が色濃く漂う。新鮮、安いとくれば…

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2015年8月21日

吾唯知足

 来夏の開催が迫るブラジルのリオ五輪。今まさに競技場をはじめ7、関連施設の建設が追込みだ。日本では東京五輪で、競技会場見直しが高い関心を集める▼幻の新競技場の肝はキールアーチ。実現に向け橋梁屋の技術にも期待がかかっていた。撤回前、いかにコストダウン、合理化できるか業界にも水面下で議論の声がかかったと聞く▼元々、競技会場は晴海埠頭付近に建設される選手村から8㌔圏内に配置したコンパクトな設計が特徴だ。国立競技場の建替え見直しを契機に…

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2015年8月1日

吾唯知足

 今年も間もなく8月4日を迎える。「8月4日(ハシ)の日」の提唱者の湯浅利彦さんは昭和60年9月に初めて橋の日を提唱した。第1回目として翌61(1986)年8月4日に郷土、宮崎・延岡市の大瀬川に架かる安賀多橋(RCアーチ橋、1937年架設)で多彩なイベントを開催して以来、地道に継続してきた結果、今年で30回目の節目を迎えることになった。本紙はその民間発の地道な取り組みを高く評価し、第8回(2005年度)橋梁新聞賞を贈賞している▼今年は埼玉、三重、愛知、和歌山、福島、滋賀の6県で新たに…

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2015年7月21日

吾唯知足

 吾唯知足子が故・駒田敬一氏と出会ったのは、某企画会議の取材時だったと記憶している。同氏は建設省道路局地方道課長、本四公団児島工事事務所長、海洋架橋調査会専務理事などを歴任。「橋梁新聞賞」を贈賞した縁もあった。口癖は「橋ができたら、どう変わるかのビジョンを持て」だった▼氏は橋建協の機関誌「虹橋69」への寄稿で、架橋は単なる物理的・技術的事業ではなく、人の精神活動の拡大と深化をもたらす知的行為と示唆。とりわけ…

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2015年7月11日

吾唯知足

 女性技術者、特に橋梁技術者を目指す女性の、人材育成への「未来図を描く」ことも喫緊の課題だ▼先日、日大生産工学部(千葉・習志野市)の阿部忠教授のゼミを取材してきた同僚記者から話を聞き、吾唯知足子はその健気さに感極まった▼春秋に富む見目麗しき女子学生が、明石海峡大橋を観て橋梁に心惹かれ、近年の各地の、豪雨を鑑みた上で「道路・橋梁を含む山岳土木をやって行きたい」の言葉に、思わず涙腺が緩んだ。近い将来、女性棟梁の…

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2015年7月1日

吾唯知足

 このところ、反省しきりだ▼小紙6月11日号6~7面に「田中賞」作品賞が大きく載っている。このまま小紙のトップページに来ても何らおかしくない見映え良い紙面構成の記事と写真だ▼何が、反省かと言うと、新設以外の橋が候補となるのは難しいだろうとの予想が外れたことへの、反省。これまでの田中賞候補は新設に目星をつけて追いかけてきたが、いずれも「受賞が発表されるまでは写真使用と流出はまかりならん」という雰囲気と風潮、慣習が…

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2015年6月21日

吾唯知足

 好評連載の「橋戯評」は今号で40作目となる。最近の作品では、河童が陸(おか)に上がる、という産業革命にも匹敵する風刺が載っていて、事情通が行間を読む感覚でニヤリとしたようだ。現在のキーロ氏は本紙5代目の戯評作家だ▼橋戯評のきっかけは金刀比羅宮(こんぴらさん、香川県)の絵馬堂に、あの杉田秀夫さんが本四プロジェクトを目前にして「未知への挑戦」と「金門橋超え」への決意の証として、金門橋(ゴールデンゲートブリッジ、中央径間1280㍍)に配下の技術者、同僚らを…

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2015年6月11日

吾唯知足

 小欄で度々記したように吾唯知足子は昨秋、生身の人間として落橋、崩落に近いダメージを受けた。が、脳梗塞と心臓の冠動脈バイパス手術を経て、自身の体力・精神力の限界と向き合いつつも、しなやかな人生となるべく、リハビリ中で、身を持って普段の維持管理の重要性を再認識している▼小紙1月1日付号に「世界に誇る橋梁技術、『代名詞』保有のチャンス」との大帯の見出しをつけた。それは橋梁保全という新分野で国内企業にこれまでと同様…

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2015年6月1日

吾唯知足

 本紙4月11日付号「我が街の名橋100選」に、開運橋(盛岡、岩手県)が載っている▼開運橋は1890(明治23)年に架橋されて以来、2回の架け替えを経て現在の鋼ランガートラス形式になった。上流に岩手山がそびえ立ち、橋面下が散策路で多くの地域住民に親しまれている▼吾唯知足子も、学生時代に数々の思い出を刻んだ場所だ。橋下の北上川は、日本屈指の硫黄を水源としている。川面が真っ黄色で、雑魚が生きられるのか知らんと思ったが…

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2015年5月21日

吾唯知足

 程よい競争はどの世界にも必要だ。多彩、急激な進化にも、何とか、ついて行きたい▼東京マラソンを1回目から10回走っているが、これまでどうしてローソンのトイレが使えないのか(沿道の店除く)と思っていた▼が、近く地下鉄駅構内に大規模出店が決まり、コンビニ各社などと競合店として、シノギを削るはずだ▼橋梁はどうか。かつて、20年ほど前、鋼橋ファブは、受注量が2万㌧(18位前後)もあれば、㌧当り100万円時代だから、食い扶持は充分だった。競争相手も目標値もはっきりしていたから…

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2015年5月1日

吾唯知足

 高速道路会社6社が大規模更新・大規模修繕を本格化、メンテナンス時代の活況、まずまず華やかなりし――と、大いに注目する▼もっとも全国70万橋のうち40万橋が15㍍に届かないような地方自治体管理の橋梁。改めて小紙記事を読み返すに、いよいよ先達より受け継いできた「現代の橋梁人」としての「橋梁観察眼」に訴えかけてくるものあり、と鼓動は高なってくる。これは先日、吾唯知足子が成功した心臓の冠動脈のバイパスの好調さだけでは…

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2015年4月21日

吾唯知足

 本欄で、東京湾口大橋など6海峡横断プロジェクト構想の起工、着工について「時代が要請する時が必ず来る」と再三書いてきた。それは、多くの先達を取材してきた確信からだ。あの杉田秀夫さんは「技術者としてやりたいのは、津軽海峡大橋です」と…▼吾唯知足子の心意気は、2020年(平成32)年まで、東京マラソンを走りたいと思っている。その頃は首都東京をはじめ、棟梁(安部首相)肝いりの「地方創生」による、主要な地方都市も新しいインフラ整備で、世界の人々は迎えることに…

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2015年4月11日

吾唯知足

本紙創刊(1973年4月)以来だから橋梁記者稼業は丸42年になる。近年は特に、橋梁の高齢化が急速、喫緊の課題になっている▼橋梁の世界では、完成後50年をひと区切りに「高齢化」とするが、人も50年経つと何かとガタがくるものだ。まさか、吾唯知足子が「落橋」「崩落」の環境、境遇になるとは…▼「脳梗塞」「冠動脈バイパス手術」となれば、人間として「落橋」「崩落」に等しい。現在、リハビリに励み、補修・補強どころか更新に等しい闘病の毎日だ▼高速6社の…

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2015年4月1日

吾唯知足

 桜の季節、東京都心は満開を迎えた。吾唯知足子は、今年も列島最後の桜(例年なら、雪山系や釧路など道東地方は25日頃)を見られそうにない▼その代り橋梁関連会社で、初々しい「制服」に身を包んだ新入社員を見ることができる。彼らは皆、未来永劫の橋梁事業に魅力を汲み取って入ってくる▼橋梁社会を担って行く春秋に富む橋梁人に、是非「創業(創る)は易し、守成(保全)は難し」の意味をかみしめて第一歩を踏み出してもらいたい。つまり、橋を創ること(創業)は、今の時代、それほど困難を極めることもなく…

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2015年3月21日 

吾唯知足

 年度末には毎年、1年前に交換した名刺、いただいたはがきやメールを整理する。今年も、長年勤めあげた第一線を退き、第2の人生に、との便りが積み上がる▼NPOをつくった。会社を興した。現地企業にシニア入社、生活ごとアジアに。培ったエンジニアの力量をあらためて窺う。海外組は近年続伸。共に向き合った出来事が鮮明によみがえる。感謝に尽きる。僭越ながら諸先輩にしたためる▼1月に逝去した独リヒャルト・フォン・ワイゼッカー元大統領。「国で最も敬愛された人物」(メルケル首相)は敗戦40年の…

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2015年3月11日

吾唯知足

 一流の仕事は一流のインフラに引き寄せられる――。外交分野などの言動が批判を浴びているオバマ大統領だが、ことインフラに限っては至言といえる▼米国ニューヨークにはブルックリン、マンハッタン、ジョージ・ワシントン、ヴェラザノナローズなど数多くの著名な吊り橋が架かる。橋梁によって人とモノが行き来し、あれだけの賑わいが創出されている訳で、B/Cで表せない相乗効果が生まれている▼橋梁・道路の有用性を今月上旬、改めて…

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2015年3月1日

吾唯知足

 先月25日、国交相の諮問機関である社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会は「市町村における持続的な社会資本メンテナンス体制の確立を目指して」とする提言をまとめた。橋長2㍍以上の70万橋のうち、地方自治体管理は9割を占める。老朽化対策の肝は地方。ここに訴求する▼家田仁部会長の任期満了を迎えたこの日。閉会間近、徳山日出男技監が振り返る。「家田会長体制が始動したのは折しも東日本大震災当日、平成23年3月11日の午前だった。その後…

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2015年2月21日

吾唯知足

 橋梁の撮影は想像以上に難しい。対象物が巨大なため角度や位置決めに悩む▼本紙1月1日号で掲載したNEXCO新名神・京田辺高架橋の空撮が好評だ。仮設機材に印された「日本の元気を京都から」 の文字に本紙ファン(読者)から「その通りだ、橋梁人が日本の成長を牽引しようじゃないか」との声が寄せられた▼橋梁の写真家として、平野暉雄氏が知られる。同氏は完成パースなどフォトモンタージュ分野で多大な足跡を残しつつ、複数の橋梁写真集を手がけてきた。本紙「橋歴書」(第430回)には「人も自然も構造物も…

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2015年2月11日

吾唯知足

 今日は建国記念の日。大日本帝国憲法公布の日であり、記紀に遡れば初代神武天皇が即位した日だ。その曽祖父のニニギの命に国譲りをした大国主命は、諸説あるが神の世界と現世を結ぶ橋の建造を国譲りの条件に▼出雲大社の地上から天に向かって階段状に伸びる大社がそれで、引橋の長さは100㍍以上、高さは48㍍。この壮大な橋(階段)、そして大社の存在は出雲大社拝殿の北側から本殿を支えたとされる巨大な三本一組の柱根の発掘で裏付けられた。国譲りに端を発した古代の国家的な大事業としての…

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2015年2月1日

吾唯知足

 岩手県北上市では伝統芸能・鬼剣舞が有名。「あの高嶺/鬼すむ誇り/その瀬音/久遠の賛歌/この大地/燃えたついのち/ここは北上」の市民憲章で知られる▼703橋を所管する同市の道路環境課長は今春に定年を迎える。北上駅を新幹線停車駅にふさわしくするための駅前再開発・整備事業が思い出に残るという▼東北新幹線は4年前の東日本大震災とその余震で約1750件の被害が発生した。高架橋脚の損傷が約100基、主桁ずれが2カ所あったものの…

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2015年1月21日

吾唯知足

 「r>g」。この衝撃的な公式を正月休みの友とした小紙ファンも多いだろう。仏経済学者トマ・ピケティ教授が昨年発した「21世紀の資本」は32カ国語に翻訳され、累計は百万部超。和訳は12月に刊行▼18世紀からの膨大なデータを「富の配分」という観点で分析。r=財産収益性が、g=経済成長率を上回り、gが低下するほど所得格差は拡大する、つまり「勤勉と努力が報われる価値観は既に存在しない」ことを導く。直視が辛い▼14日に27年度予算案が…

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2015年1月11日

吾唯知足

 平成26年度は日本全国47地域(都道府県域ごとの組織)が、年度当初までに直轄国道事務所長を会長とする「道路メンテナンス会議」を設立。道路の老朽化対策の基礎となる道路橋などの定期点検計画策定を一斉に取り組んできた。目的は、地方公共団体の取り組みに対する体制支援にある。最も早く策定完了したのが「群馬県メンテナンス協議会」だった(1、3面)▼高崎河川国道事務所の信太啓喜所長(同協議会の会長)は25年秋に協議会の設立に向けて動き出し…

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2015年1月1日

吾唯知足

 先ずは明けましておめでとうございます。川の流れに喩えられるように刻々と変化する橋梁社会だが、変わるべきものと、変えてはいけないものの選別こそが重要、と▼昨年の変化は、全橋点検の開始と、それに伴う維持管理性を加味した橋梁構造の必要性…などで、この多様な環境下で本紙ファン(読者)は、今年の目標をどう描くか。一般論ではなく、独自性、創造性を磨いたターゲットが必要だろう▼今年度(4月1日付)から連載開始した「わが街の名橋100選」は道路管理者の協力を得て、今号で22回、(3面)。「地域の顔」でもある、これら多種多様な橋梁群は…

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2014年12月11日

吾唯知足

 沖縄における「せんしゃ」の話をする▼国道58号の那覇市に位置し、安里川に架かる泊高橋(とまりたかはし)は補修工事が全面展開中だ。同橋は道路幅員方向に山側部、中央部、海側部と3分割で構成される。中央部鋼橋は米軍用道路として供用後62年が経過した。今なお、添接部のリベットを含め健全性が高い。供用40年の山側部および海側部と比べても遜色がなく、むしろ両サイドのボルト劣化が目立つほどだ…▼管理者の内閣府沖縄総合事務局南部国道事務所・金城博所長は「“戦車”荷重が考慮され、耐荷力などは…

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2014年12月1日

吾唯知足

 取材先での散髪を楽しみの一つにしている▼9月末、鳥取県境港市で利用した床屋が忘れがたい。店の扉を開けると、小柄で初老の主人が「耳が聞こえません。筆談でお願いします」と印字されたストラップを見せてニッコリ笑っていた。小型のホワイトボードで2、3のやり取りをした後、主人を手際よく作業を始めた。床屋では主客が会話を楽しむことが一般的だが、ハサミの摩擦音だけが小さく響いた。洗髪後のマッサージは、ひじを巧みに使い丁寧に行なわれ、頭髪の仕上がりも申し分なかった▼聞けば…

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2014年11月21日

吾唯知足

 史上最速で関脇に昇進した「逸ノ城関」が角界の注目を集めている。関取は先場所の土がついた日、ムシャクシャが収まらず、その晩に少量のビールを飲んだという。某記者がその量を聞くと、生ジョッキ12杯だというから規格外は間違いない…▼プロとアマチュアの垣根が低くなったと指摘されて久しい。サッカー天皇杯でJリーグチームがノンプロに苦杯…が珍しくなく、ひと昔前はプロ野球2軍が芸人チームに敗れてスポーツ紙を賑わせたことも度々あった▼橋梁斯界でも考えられないようなミス、事故が生じるのは…

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2014年11月11日

吾唯知足

 棟梁たる者、墨壺を知らぬはずはないが、肝心要のアベノミクスは、直線糸どころか曲線の不安と懸念も広がる▼小紙には「私にも『墨』をつけさせて欲しい」という嬉しい声が編集者のもとに寄せられている。4月11日付号(玉越隆史氏)から始まった寄稿コラム「大処着墨(たいしょちゃくぼく)」が好評だ▼次号21日付号掲載の池田尚治氏で10人目となる。言うまでもないが、最も大切なところ、一番の要所が「大処」でそれから書き始める、墨をつけることが「着墨」でいまの橋梁社会にとって一番重要な部分に取り掛かって欲しい、と▼1回目の…

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2014年11月1日

吾唯知足

 橋梁人にはマラソン好きが多い。あの時(1988年7月)だって確固とした目標(ゴール)があって走ったわけではない。鋼橋が90万㌧に迫る勢いの洒落で「鋼橋100万㌧祈願」で走ろう、と▼「第2回北海道サロマ湖100㌔マラソン」への無謀な挑戦だった。東京の橋ロードを走る「東京マラソン」に続いて浪速の橋、八百八橋ロードを走る、第4回大阪マラソンを前回に続いて26日、走った▼川が多く橋も多い商都大阪は「食いだおれ」の街として名をはせるが起源は「杭倒れ」の説がある、と前回の第3回大阪マラソンの前後に書いた。水の都大阪は…

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2014年10月21日

吾唯知足

 19号が過ぎ去った14日、久々「これぞ台風一過」の秋晴れだった。毎年、台風はあるが「台風一過」にはほど遠かった▼高いビルからは遠くの山々がきれいに確認でき、眼下の河川も太陽光を反射し乍ら流れる光景はつい「日本の景色だ」と。山と川に日本人が古くから親しみ、郷土の自然が織りなす景色をいかに愛し、誇りとして来たことか、大相撲の力士名でも分かる▼71代横綱はモンゴル出身の鶴竜だがこの十数年ハワイ、モンゴル勢5人が綱(武蔵丸、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜)を独占。山と川をしこ名にする力士は多いが、歴代横綱で…

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2014年10月1日

吾唯知足

 高速道をかれこれ3千回超の入出を繰り返すほど日常、ハンドルを握っている。この間、たいした事故もないのが有難い▼なんでも、交通事故の50%強が交差点内で起きている、という。9月1日施行された改正交通法で、全国34か所で環状交差点「ラウンドアバウト」が始まった。所謂、信号のない円形状の交差点だ▼かつてスリランカで、空港から首都コロンボへ向かう幹線道路の前半部の殆どの交差点が無信号で、年季の入った昭和30年代のトヨタ車等の警笛の応酬光景に驚いた▼で、円形状の交差点を体験すべく、都内唯一の多摩市桜ケ丘1丁目に車を走らせた。同市の道路交通課員が丁寧に「カーナビがついていれば…」と…

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2014年9月21日

吾唯知足

 美食に慣れた舌を粗食に戻すには苦労がいる。ひと頃、地方の発注担当者が嘆き、頭を抱えていた▼小型橋物件を、意中の大手メーカーの技術で製作、建設したいがなかなか「うん」と言わないのだという。本四のような大型物件を受注、手がけた「アジ」に染まり、面倒な小型橋梁には「食が進まないようだ」と▼小紙及び橋梁ナビによる26年度4月~6月期の工種別動向調査がまとまり順次記事になっている。前号の「保全工事」は今に始まったことではないが、トップはいつもの常連企業だ。早くから修繕工事に特化した取り組みの成果だ▼事業体別の殆どでリードしているのだから…

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2014年9月11日

吾唯知足

 ここは何を差し置いても、全米オープンの錦織圭選手の賞讃だろうと思う。▼その米国で秘かに話題になっているのが、第59回全国高校軟式野球の延長50回の死闘だ。準決勝の中京(岐阜)―崇徳(広島)戦は延長15回サスペンデッドとなり、翌日と翌々日も繰り返しで延長45回、またもや「一時停止試合」で郷土愛は白熱▼4日目の延長50回表、中京が3点入れ決着。思い出したのは記者の球友が中学生野球県大会で47イニング無失点記録を作ったことだ。中学とは言え、県大会ともなれば強豪が目白押しだ。その大会では郡予選を勝ち抜いた16チームが出場した▼初出場のわがチームの初戦は…

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2014年9月1日

吾唯知足

 県下1、2を争う進学校に越境入学して間もない生徒総会で「わが高校は、予備校化している」と生徒会長が「檄を飛ばした」ことで初めて「予備校」を知った▼ウブ、と言うなかれ。高卒のままで社会人になるなら有名校で、と一念発起し県境を越えたのだ。僻地中学出身には級友の、朝6時からの朝課外や放課後の塾通いとは全くの門外漢。同級生は夏、冬、春休みを利用して上京し「予備校」通いの猛者、いや秀才もいた▼その予備校の大手「代々木ゼミナール」が全国27校のうち20校をも来年3月末で閉鎖のニュースに驚いた。記者も…

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2014年8月21日

吾唯知足

 九州の高千穂峡を源流の一つする五ヶ瀬川(宮崎・延岡市)の天然鮎、今年はまだ口に入らない。鮎庄に「催促」の電話をすると、やはり「雨が多くて…アユ釣りにならない」と▼申し訳なさそうな声が返ってきた。増水続きで殆ど、商売にならない、というのだ。台風12号(先発)、11号を持ち出すまでもなく近年の大雨で台風の勢力、強さと大きさに関心が高い。最大の「猛烈な」風速と「超大型」暴風であれば半径800㌔~で列島がほぼスッポリ入ってしまう勘定だ▼アウターバンドとかレインバンドなど耳慣れない用語も知った。台風の外側降雨帯を言い中心から離れた紀伊半島など広域の大雨が目立った。局地的豪雨は半端ない。高知、徳島などは例年の8月の雨量2000㍉を……

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2014年8月1日

吾唯知足

 わが棟梁はこの先、地方「再生」とか「創生」を連呼しそうだ。それで、都市との格差が縮小し是正されれば結構だが…▼どんな形での「交付金」がされるのか。四半世紀前のことだから、今春橋梁社会に身を投じた橋梁社員は「ふるさと創生資金1億円」がほぼ全国の市町村約3300(非交付団体除く)に「配られた」ことを知る由もない▼使い道自由の「1億円」に「宝くじ」購入や箱もの等の競作に走った。その中で「印南かえる橋」(和歌山県印南町)にその資金が活かされた。また……

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2014年7月21日

吾唯知足

 前号の「京奈和自動車道(約120㌔)」の「大和御所道路」(御所IC~御所南IC間)の10橋梁11工事現場(6~8面)の記事に見入った▼というより、この取材記事の紙面構成こそ、本紙の創刊(創業)理念に他ならない。かつて橋造り(公共事業)は「野党の攻めどころ」として割の合わない、折角良い仕事をしているのに、目立たないように行われていた▼この仕事(橋や道路)の所長(現場代理人)は現地入りで家族とも長期の、離ればなれは必至だ。父の記事が載った本紙を食卓で見つけた大学生の子供がポツリと……

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2014年7月11日

吾唯知足

 橋梁記者駆け出しの約40年前、同僚記者達によくからかわれていたことがある。「江戸時代の人々が、新幹線や東名高速道を見たらなんと言うか」と▼映画「超高速!参勤交代」を観て、そのことを思い出した。小学生の頃から時代劇映画をよく見た。東海道53次の大名行列や旅人の珍道中、飛脚の韋駄天ぶりなどの街道光景は忘れられない▼映画は、「超高速」が高速道路をなんとなく想像させ「参勤交代」は時代劇だからコメディか、と思いながら映画館に足を運んだ。当然高速道路のない、江戸時代(第8代将軍徳川吉宗)が舞台だ▼詳細は今後、劇場に足を運ばれる方もいるだろうから詳述しないが……

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2014年7月1日

吾唯知足

 本欄で橋梁人にはマラソン好きが多い、と度々書いてきた。同じく、橋、川、海とくれば釣り好き、太公望も多く、マラソンを凌ぐ数字だろう▼釣りとなれば、官学民の垣根を越えた釣り仲間があちこちにでき、奥只見などの山深い渓流に立ち入ってはイワナ、山女魚などを追いかけたり、中にはアラスカでのサーモン釣り行で大型を釣り上げスケッチ、ラベルにした缶詰を「製造」。貰ったまま記念に手つかずで保管している▼さる著名な橋梁技術者が釣り行の本を出し「書評」を記者が書いたことがある。今月、ニホンウナギを国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に分類した。頭の片隅では……

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2014年6月21日

吾唯知足

高速道の乗り入れが4半世紀で3千回を楽々越えるが▼20年近く前のことだ。朝7時頃、常磐道を水戸方面に向かっていた記者のセダン(当時カムリ)の前を保冷車風のトラックが百㌔超で走っていた。と、突然目の前に入ったのは厚さ20㌢の角材。長さ1㍍ほどの物体が前走の車体の下から現れた▼車体の高いトラックには「障害」にはならず通過したのだろうが、愛車は避けきれずに、左後輪が「バンッ」と乗り上げ…。100㍍ほど走って「バタ、バタ」という異音でブレーキ。路肩で切れ切れのタイヤを確認。JAFスタッフは……

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2014年6月11日

吾唯知足

現場取材でのヘルメット装着(帽)は必須だ。(頭)上方の梁の高さを確認、注意喚起して屈んでもぶっつける不思議さ▼前号の「私の橋歴書」執筆者の、石丸和弘教授(明石高専)も現場見学会でヘルメットをぶっつけたりすることを知って「ホッ」と。このヘルメット、昭和50年(大三島橋着工)頃は、都市は兎も角、地方の建設、土木従事者の装着率は低かった▼淡路縦貫道建設で「ヘル装着対策」は最重要課題のひとつ。地元建設業者の重鎮や職安所長の鳩首会談が頻繁に行われ……

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2014年6月1日

吾唯知足

わが国の繁栄を支えてきたインフラを含む産業基盤の金属腐食が待ったなしだ。一説にはGDPの数%(2~3)もの巨額の腐食(損失)が進んでいる、と。▼高速道、橋梁など生活インフラの鋼橋、PC橋しかりで前者の防食事業、後者の耐食塗装などの維持・補修が緊急かつ真摯に取り組むべき最重要課題になっている。同時に、メンテナンス・施工に係る製品や工法など他分野で、多角度から検討が盛んだ▼しまなみ海道の大三島橋(1979年)は本四連絡橋の中でも最初に開通した橋梁だが、……

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2014年5月21日

吾唯知足

いつの頃からか、小紙は、橋梁市場のバロメーターとして「1兆円産業」を堅持しているかどうかを目安の、橋梁の受発注動向を「追跡」してきた(1~32面)▼昭和50年代初期の頃から鋼橋ランキング調査などに関わってきたが、ちょうどこの時期になると「前年度全国主要橋梁受発注動向調査」がまとまり長年、「小紙独自」として掲載してきた。当初は、「鋼橋受注順位」が主力だった▼メタル(鋼)橋の主力ファブリケーター40余社における総トン数に絞った受注順位を独自調査で作成し発表、掲載した。それが、……

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2014年5月1日

吾唯知足

海外に出かけるのが当たり前のゴールデンウィーク。とは言え、休みも取れない橋梁人も多い。で、取材日時を1日や2日に指定された同僚記者は地方庁などへ出払っている▼この期間、せいぜい終業後のジョギングが楽しみという本紙ファン(読者)から「ことし(2月23日)の東京の橋ロード感想(完走)記はまだ読んでいないが…」という有難い?催促を取材先で多く聞く、是非東京マラソン8回目の顛末を書け、と編集長命令が出た▼実は……

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2014年4月21日

吾唯知足

橋梁社会・市場には今だからこそ、必要なことやなすべきこと、改めるべきことが山積している。それらを官学民の識者に忌憚なく提言、論じてもらう特別寄稿「大処着墨」が前号から始まった▼今の世の中は、おかしいと思っても「おかしい」と言わない、或いは言いづらいことが多すぎると思いつつも遠慮している国民が大多数かも知れない。間違っていても、間違っているぞ、おかしいだろ、と云えない、そんな風潮だ▼そんな流れの蔓延、増長を阻止していかないと、「やってはいけない常識」すら、何のためらいもなく実行に移してしまう事例、輩が頻発するだけだ。その領域は……

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2014年4月11日

吾唯知足

1日、朝から矢継ぎばやに電話が鳴り続けた。「高速料金が大変なことになっている。本職のキミは知っているのか」と▼発信元の車は東北道の浦和ICから入り、佐野藤岡料金所を出たところらしい。早朝の6時45分頃だ。友人は6時前に浦和から乗り、料金割引がある3月までは800円で料金所を何百回と通過してきた。勿論ETC利用だ▼消費税が3%増税となるから24円程度の値上げとなり、料金所ゲートの右側に設置されている料金表示板は825円程度の通知表示が出るものと思って不思議はない。だが、…

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2014年4月1日

吾唯知足

東京で開花宣言が出た3月25日、40余年も通いなれた上野公園の桜を見た。50種類、800本のうちほぼ満開のオオカンザクラ(大寒桜)、シダレザクラ(下垂桜)、コヒガン(小彼岸)などを除けば、ソメイヨシノ(染井吉野)の見ごろは一週間後か▼入学、入社式には格好の按配だ。今後の、わが国の橋の「肯綮に中る(こうけいにあたる)」(5面)筈である春秋に富む若者にサクラは相応しい、と再認識した。社会人はすでに前線部隊に配属されて試行錯誤の毎日だろう▼一方、橋梁の10、20年後を確実に担うであろう工学系学部の大学1年生は入学式前から早くも…

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2014年3月21日

吾唯知足

東北の復興か、首都再生か――麻雀を知らないままで過ごしてきた記者でも役満の「国士無双」の意味は分かる▼昭和50年代当初からのわが国の、世界に誇る長大橋建設史を牽引してきた本州四国連絡橋公団は、昭和48(1973)年創刊の小紙の3年前(`70)に発足した。未曽有のプロジェクト、本州四国連絡橋の建設を目的に設立されたものだ▼「わが公団は国士無双のようだが漸く独自の、本四公団らしくなった」と笑顔をみせた同公団第二建設局計画課長、古田富夫氏の取材が印象深く残る。発足時の職員は、わが国の橋梁建設などに秀でた…

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2014年3月11日

吾唯知足

東日本大震災から3年、多くの企業や人が「被災地との共有」を意識し、実践してきたはずだ▼同時に、3年経った昨今は風化の声がささやかれ、復興支援もまばらになっている、と言われて即座に否定できないのも現実だ。支援は自ら足を運んで観光、宿泊、会食などの些細なことから、ボランティア、例えばがれきの撤去や地元民との交流など幅広い▼しかし、3年経って急速にその行動が少なっていることは否めない。「被災地の現状を知りたい」「被災地の復旧、復興、再生はどうなっているの」という所以だ。姿かたちとなって現れない被災地旅行などとは違って…

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2014年3月1日

吾唯知足

小欄で時々紹介してきた、かつて中華人民共和国(中国)鉄道省橋梁研究所主任技師、崔さんの消息を知っている人がいたら一報を頂きたい▼研修で来日し橋梁関係会社で小紙を愛読していたのだと思う。本国に戻ってから小紙を中国で「購読したい」と。やがて「外貨の関係で購読できなくなった」と連絡があった。確か当時、為替の関係上1か月分の報酬を上回る購読料事情があった▼その中国に負けまいと先頃、わが棟梁はアフリカを歴訪しODAの支援を決めた。アフリカではマタディ橋(コンゴ民主共和国)が有名だ。わが国の借款、技術協力で32年前(1983年)に建設された吊り橋(橋長720㍍)だ▼同橋は円借款だが…

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2014年2月21日

吾唯知足

小紙でお馴染みの阿部允氏(BMC社長)は「2014はじっくり腰を入れた『やりくり』がスタートする年になるのではないか」と▼詳しくはこのほど刊行された小紙の『ACC総覧2014』の橋梁大予測(多士済済の38人が執筆)を一読あれ。今の橋梁環境を見渡して「やりくり」マネジメント、つまり米英の現実的なプロセス管理手法の「コミッショニング」の導入を勧めている…▼やりくり、と言えば今週末23日、8回目の東京マラソン、「東京の橋ロード」を走る。東京の17年ぶりの大雪や山梨、群馬など道路寸断での孤立、かつて走った青梅マラソン(第48回)の積雪中止等々…


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2014年2月11日

吾唯知足

国公立大の出願が締め切られ(5日)、試験たけなわの私立大学などとも合わせ受験生のいる家庭はハレモノにでも触るかのように大変だ▼まるで他人事みたいに、だんまりを決め込んでいる、いや決め込むしかない父親。暦の上では立春(4日)とはいえ厳寒の早朝などは「電車の遅れがないか」などと気をもむ。めでたく「サクラが咲いた」暁には、やがて就職期を迎える…▼多くは恩師との一問一答でこの橋梁社会に入る人が殆どだろう。「キミは将来、どんな仕事につきたいのかね」と問われ「橋の仕事をしたいと思います」と。「それならば…に行ったらどうか」「はい、よろしくお願いします」と進路が…

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2014年2月1日

吾唯知足

氷点下30℃を超す北海道ほどの酷寒地でないが、東北の寒村出の記者にとっても、東京の今冬は上京以来初めて、身に凍みる寒さだった▼この時期、吾唯知足子は本稿で「凍裂(とうれつ)」をたびたび引用している。マイナス25℃前後で、この現象が現れる。樹木の水脈の水分が凍結、膨張して「ピッ」という音と共に樹木を切り裂くという▼細い水脈が樹木をも切り裂くという現象が、往々にして実社会の表裏を彷彿させ、何事も油断するな、という戒めとしてこの語句に魅入られるのだ。寒冷、豪雪地には欠かすことのできない…

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2014年1月21日

吾唯知足

細川護煕元首相の出馬表明で俄然、注目の都知事選。「原発ゼロでも日本は発展できるグループ」VS▼かたや「原発なくしては発展できないグループ」の戦いだと、積極かつ全面支援表明の小泉純一郎元首相。郵政民営化の「賛成」か「反対」のワンイシューを彷彿させ、2月9日の都知事選は波乱の様相だ▼6年後の東京五輪を睨んだ首都高速道路などもこんなビビットなサプライズが欲しい、と。といっても橋や道路は…

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2014年1月11日

吾唯知足

手元にある「新設上部工25年度上半期受注企業ランキング上位52社」のリストに見入りながら、かつて橋梁全盛の頃、11月頃には「もう今年度の仕事は取ってくるな」とくぎを刺す社長を思い出した▼トップから5位までがすでに100億円を超える受注量だ。トップは重工系の189億円、ついでゼネコン138億円、3位がPC系の135億円、4位がファブ大手の127億円、5位が重工系の122億円。6、7位が93億円▼上半期でのトップ5が100億円超は近年、なかったのではないか。ちなみに10位は53億円、20位38億円、25位31億円、と続く。こうしたことでもわかるように…

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2014年1月1日

吾唯知足

先ずは、明けましておめでとうございます。本紙ファン(読者)は身を投じている橋梁市場にどんな初夢を思い描いたか▼一昨年11月からのアベノミクスを背景に、「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法」や「南海地震に係る防災…」、「首都直下地震対策…」など防災関連法案の成立が後ろ盾で、橋梁社会の「任と責」が重くなり、橋梁人の役割が広がるはずだ▼維持、保全と共に大事なのは、いずれ時代が要請する、明石クラスの6海峡横断プロ級への技術継承だ。確かに保全と維持は肝要だが、それだけでは「夢」が少ないし、橋梁の急激な老齢、老朽化と同じくらい深刻な…

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2013年12月11日

吾唯知足

月並みの表現だが、今年もあと20日余り…。アベノミクスがスタートした昨年11月の日経平均が8千円台だったが、1年経って約2倍の1万6千円をうかがう上昇に▼秘密保護法をめぐる混乱で目立たないが「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法」が4日夜に成立し、中旬に公布、施行される。5月に与党が国会提出した「防災・減災等に資する国土強靭化基本法案」の名称等を修正、成立した▼追って、基本計画の作成、実施に移る手はずだ。併せて関連の…

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2013年12月1日

吾唯知足

橋梁社会に「秘密」があるかどうか。とかくの「秘密保護法案」が11月26日、衆議院を通過した▼特定秘密とは政府が持っている、とくに防衛、外交など国の安全保障に支障を与えるおそれがあるもの、とされているが広範囲の解釈可能なことや政府のさじ加減で対象が決まりかねないとして、各方面から反対が起きている▼TPPや原発などの情報も「特定秘密」に行政機関の長の判断、指定で決まるおそれがある。一連の「特定秘密」には程遠いが、かつての橋梁「秘密」を思い出す。昭和48年の石油ショックによる総需要抑制策で本四3ルート同時着工が、着工前日…

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2013年11月21日

吾唯知足

大手銀行の9月中間決算が発表され純利益が、平成20年の所謂リーマンショック以降、23年9月のそれを上回り最高益を達成、と。景気の上昇や株高の背景がある▼これも(政治の)ねじれ解消の産物か、と。ならば、そろそろ歪(いびつ)さの修正に取り掛かれないものか、と国民が抱いて当然。ほかでもない依然、形だけの、スズメの涙ほどの預金金利のことだ▼平成バブルが4年頃から崩壊し始め10年頃には、金融機関の不良または問題債権額が約100兆円に迫り…

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2013年11月11日

吾唯知足

 随分と前、ロボット(機械)がすしを握るというTV画像に驚いたが今度は、赤身肉を霜降り牛に変身させる機械の存在を知って、無下に「中国産」を揶揄できない、と▼先日の大阪マラソンで3日間逗留したホテルは本四架橋時代からの、昭和50年代当初からの定宿だ。よりによってこの時期に、ホテル内食品に偽装表示があったと、連日のトップニュース扱い。大阪マラソンの気概を多少削がれた気分▼宿の朝食時には、トマトかオレンジジュースのチョイスで記者は40年間、オレ派を通してきた。フレッシュ、とは謳っていない…言われても…

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2013年11月1日

吾唯知足

 10月27日に行われた浪速の橋ロードを走る、第3回「大阪マラソン」を走った。これまで走ってきた東京の橋ロードとはまた一味が違った▼アジ、と云えば大阪は食い倒れの街として名をはせる。京の着倒れ、大阪の食い倒れ、と思い込んでいる人が多いが、「杭倒れ」が起源、の説がある▼八百八橋と形容されるように商都大阪は川が多く、橋も多い。一説には豊臣秀吉が橋の建設費を大阪商人に出させたという。軟弱地盤で杭が倒壊することが少なくなく、必然的に商人は…

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2013年10月21日

吾唯知足

 老朽化、防災、減災の対象となるのは道路(橋梁)だけではない。鉄道(橋梁)の、所謂鉄橋のそれも、昨今のJR不手際の露見と共に杞憂の一途だ▼東京五輪の頃、汽車通学で隣県の高校に通っていた。「東北本線」とはいえ早朝の「通勤、通学」時間帯を除けば10時と12時の普通列車(汽車)しかなかったが、住民にとっては命綱だったと思う▼青函連絡船からの乗客を上野駅まで運ぶことが出来たのは大小の「橋りょう」の賜物だ。夜汽車に乗り深夜、鉄橋を通る特有の通過音はいまだに耳底に残る。当時は…

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2013年10月1日

吾唯知足

 大阪マラソンまであとひと月(27日)。開催3回目で初当選。これまで走ってきた東京マラソン「東京の橋ロード」に続き、ようやく「浪速の橋ロード」を走る予定だ▼橋梁社会の橋男には、マラソン好きが多い。北から南まで、架橋現地の取材に訪れると、赴任中と思しき、ともすれば作業服?のまま朝夕、走っている人を見かける。翌日の取材で「昨日、走っていましたか」「仕事が終わったらすることがないから…」と▼かつて鋼橋100万㌧祈願の洒落で100㌔マラソン走歴(1988年)の記者を知る橋男連に「なぜナニワを走らないの」と茶化されてきたが…


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2013年9月21日

吾唯知足

 1964年の東京五輪は終戦から僅か19年後の開催、その「スピード」に今、また驚く▼小紙創刊(73年3月)の契機は度々、小欄などで書いてきた。東京五輪、大阪万博(70年)に次ぐ第3の1兆円プロジェクトと謳われた本四事業の取材、報道を旨としてきた。東京五輪の事業費「1兆円」は当時の国家予算の3分の1に相当した▼いかに国を挙げての「総力戦」だったことか。高速道路、東海道新幹線の建設など、その後の高度成長の牽引車となった。第3の1兆円プロ、本四事業は世界最長の長大吊橋、明石海峡大橋はじめ…

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2013年9月11日

吾唯知足

 橋梁社会ほどこの「先人」、「先達」の響きが「ハマる」「似合う」社会はない、と思う▼先人、先達がいて天草5橋からのわが国の今の橋梁文化があるからだ。すでに、本紙ファン(読者)は直近号を手に、おやっ、と思っているのではないか。『トップが語る思い出の橋梁』で先陣を切ったのは則久芳行さん(三井住友建設社長)、続いて藤井久司さん(横河ブリッジ社長)、そして本号の柳澤昭洋さん(綜合技術コンサルタント社長)▼則久社長は阪神・淡路大震災に遭遇した時に現場所長だった…

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2013年9月1日

吾唯知足

 防災の日(1日)を待たず8月、既に一斉防災訓練などに参加し終えた本紙ファン(読者)も多いと思う。記者は50階超の建物から(避難)階段を1階まで駆け降り、翌日からは筋肉痛だ▼関東大震災は90年前の大正12年9月1日昼、相模湾を震源に発生したM7・9の大正関東地震によるものだ。関東大震災は70年周期、いや200年~などと諸説が云々され予測、予言、前兆が喧伝されている▼阪神大震災、東日本大震災を直に目(ま)の当たりにした当代人にとって…

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2013年8月21日

吾唯知足

 橋梁記者40年になるが、28年前の出来事といえば、決して新しくはない。が、お盆が近づくと必ず、昨日のことのように思い出す記憶がある▼昭和60年8月12日の前日、淡路島のさる「重鎮」から電話があり「今度は、いつ来ますか」と。2週間前に訪れたばかりのはずだが、と思ったが「はい、では明日参ります」と電話を切った。翌日、新幹線(東海道)で新神戸に入り、神戸の中突堤から洲本に向かった▼淡路島・洲本港への着岸は午後7時を少し回っていた。10分ほど歩いて到着したバスセンターで「18時56分、日航機が墜落した」という仰天ニュース。その後、目的の…

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2013年8月1日

吾唯知足

 ゲリラ豪雨と猛暑が連日、続いている今夏だが、橋梁記者駆け出しの頃の36、7年前、先人から聞かされていたことを時々、思い出す▼戦後復興期、後の道路局長のかばん持ちで全国を駆け回った経歴で、数々の逸話を面白おかしく話してくれたが唯一、口が重くなったことがある。北陸のさる河川で、翌日の架設のため、川の中の完成した橋脚の上に桁を乗せて置いた。が、翌朝、その橋桁が橋脚から落ちていた、というのだ▼プロとしての失敗例からか、詳細を渋ったが技術的油断、落ち度がなければ、強風ということになる。強風は架設の最大の大敵、と云ってよい。風による架設取材の中止は再三ある。むろん、ゲリラ豪雨も…

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2013年7月21日

吾唯知足

 280ヤードを軽く超える今の若い女子プロはパーシモンでの経験は殆どないだろう。工房のプロから「調子の良い今のうちに換えた方が良い」と言われ続けても頑なに断ってきた▼6、7年前、現代のチタンドライバーに換えたのは競技仲間に「まだ木で打っているの」と言われ、恥ずかしさもあって換えた。地場のプロから「時々、ヘッドに頬ずりしてアブラをつけて」と保全方法も伝授された。パーシモン仲間が殆ど消えた頃「今日はいい音を聞かせてもらいました」と▼続けて「いい弾道を見せてもらった」とお世辞を言われると悪い気はしなかった。メタル構造は天然木より明らかにやさしく飛距離が出る――それでも極端な差が出るほどではない、と意固地をはっていたが…

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2013年7月11日

吾唯知足

 7日の七夕の由来、伝説は諸説あれこれあるが、我々は小さい頃から願い事や希望、夢などを書いた短冊をササ飾りに結び付ける行事、と思い込んできた…▼本号の第2面に掲載されている、リレー橋友録「私の橋歴書」は、今回の執筆者、石川敏之さん(京都大学助教授)で800人となる。「橋梁新聞」は1973年の創刊以来、「夢の架け橋」本四連絡橋はじめわが国の橋梁の「夢や希望」(橋梁文化)を追っかけている▼本四架橋みたいに世界クラスの長大橋でなくても、橋が架かる地域の町や住民にはスパンの大小に関係なく「夢の架け橋」なのだ。800回のリレー橋友録「私の橋歴書」の全てにもそんな書き手の思い入れや夢、希望がびっしり行間に滲む▼第1回目(昭和59年3月5号)の執筆者、川田忠樹さん(当時川田工業社長、現相談役)にそのことを報告すると、「えっ、800人も。私はあなた(記者)におだてられてトップを引き受けたが…」とそのバトン継承、登壇者の数に驚いた▼逸話は執筆者の数だけあるが、「何とかウチの社長に回してくれないか」とかバトンが関西在住者に回ると「しばらく東京に戻さないから」とリレーは近畿を転々…。ある会合で、川田社長(当時)が記者に「紹介したい人がいる」と。名刺交換中の肩越しに記者の名刺を覗いた人(京大教授)が「ああ、あの橋歴書の新聞社か…」と。

2013年7月1日

吾唯知足

もちろん、未だ現役の、長年橋梁業界を牽引してきた重鎮の1人とこのほど、貴重な「情報交換」の時間を持つことができ、至福にどっぷり浸った▼何より、若アユが遡上し始めたかのような今の橋梁市況の数字の話題になると、記者に向かって身を乗り出し「(数字が戻ってきて)良かった」とこの上ない愛想をみせた。「我々は橋で生きてきましたから」と。直近の小紙の紙面や橋梁ナビの(上部工、下部工、保全、設計の)数字は明らかに上向きだ▼近頃は、「川の生命力」が衰え天然アユの遡上を阻害している、と。九州の宮崎、五ヶ瀬川で天然アユだけを取扱い100年、三代目の当主、知己の「鮎匠」がそう指摘する。大雨での自然環境の変化や過剰な護岸工事が川幅を狭め、生まれ育った場所に帰ることが出来ないのだ、と▼6月1日解禁したアユ釣りも「梅雨明けには例年並みには…」と期待感は橋梁市場と同じだ。冒頭の重鎮も「いずれ、海峡横断プロが要請される時代は必ず来る」という1人だ。「我々はそれで生きてきたのですから」といつかの「遡上」を夢見る▼橋梁市場の収束感を払拭する若鮎シンボルとして、宮城県の「復興の象徴」大島架橋を特筆したい。本体工事は今月、間もなく開札されるが、設計検討委員会で過去にない新しい取り組みが随所で見られ「鮮度」この上ない。

2013年6月21日

吾唯知足

フェアでなくなると、当事者だけでなく、関わるその近辺、周囲までもがアンフェアに見られ肩身が狭くなり迷惑を被ることを、我々は実生活、社会経験を通して、しこたま学んできた▼古くは永久追放処分までを出したプロ野球や大相撲の八百長、賭博問題さらには柔道の暴力事件、自殺者まで出した高校バスケットのしごき、体罰など当事者のフェアでない行為が周囲までをも無限の迷惑を余儀なくさせてしまっている▼野球少年の頃、高校のボロボールを手に入れて「分解」し糸巻きの芯にあった小さなゴムボールを大事にしていた。そのゴム芯が去年までのものと替えられて再び高反発に「こっそりすり替わっていた(統一球)」と、トップ(コミッショナー)の首騒ぎ(辞任)だ▼昨シーズン、「打てず」に打撃不振、とクビ通告を受けた野手がいて不思議はない。彼は「今年のボールなら」と地団駄踏んでいるに違いない。野手だけでなく今年ポカスカ打たれ「被害投手」が大量に出るかも。いずれ「秘かに」すり替えた「フェアでない」当事者は分かる、と。▼で、国民の安全、安心を担う橋梁社会は、ほぼフェア精神に包まれてきた――が橋梁記者40年超の感想。もちろん一部を除いて、の注釈つきだ。が、それはそれでその時代の反面教師としての「趣き」があった。

2013年6月11日

吾唯知足

2、3年前の本欄で、書いたことがある。中国がアフリカの国のほぼ全部の首脳を一堂に招いての「饗宴」会議を開いているが、日本は大丈夫か、と。わが方だって指をくわえみているだけではない▼5年に1度だが1日から、横浜で第5回「アフリカ開発会議」が開かれ、51か国出席した。因島大橋(1983年)が完成した同時期、ザイール共和国(現コンゴ民主共和国)のマタディ橋(中央径間520㍍)が完成している。日本の借款、技術協力で造られたもので、日本とアフリカの友好を超えたランドマーク的橋梁だ▼当時、因島大橋や大鳴門橋から南・北備讃瀬戸大橋など長大橋群の本格的建設を控えていたがマタディ橋の話題も途切れなかった。コンゴ河に架けられた初めてと云ってよい本格的橋梁であることはいうに及ばず、土木工事の経験もほぼない、に等しい国で、ましてや情報管理がとても必要な情報交換が出来ない環境▼一方で、現地の優秀な、自前の若い技術者が育成されたはずだ。彼らがこれまで日常の、簡易点検や補修など管理を担っているはずだ。そんな大地で建設されたマタディ橋は当然、1983年の田中賞を受賞。で、今年の田中賞(4~5面)だが、応募作品が例年に比し少なかった。これも政権の谷間か、と。

2013年6月1日

この春4月、橋梁社会に身を投じることになった春秋に富む橋梁人には5月病などなかったはずだ。前々(5月1日付)号の「私の橋歴書」794人目の執筆者、友田富雄氏(日本工営道路橋梁部長)のような先人、諸先輩が多いからだ▼自らを「狭量(きょうりょう)技術者」と謙遜しながら、技術研鑽はいうに及ばず、社会倫理観あふれる人柄であることは同氏の携わった橋梁群や人脈をみればウイットに納得。橋梁ゆえに、技術や営業に長けても社会倫理観が欠如していては洒落にならない。たぐいまれな一日の長があったとしても、だ▼同氏のような橋梁人になるには、「我」は厳禁だ。保全の現場に派遣されて「修理するため(会社に)入ったのではない。橋を造るためだ」と。わがまま、身勝手は御法度の社会であることだけは強く、銘じさておかねばならない。40年超この社会を見てきて、橋梁社会ほど「感動」「感謝」「素直」がマッチする社会はない、と確信している▼ハローワークの掲示板に、「研修」を終えて就職が決まった人の、フレッシュな喜び、感動が掲示してある。40歳の手習いの「PC研修」を終え、晴れて面接を通った人の「感動」「感謝」が「素直」に綴られている。思わず「この人なら橋を造る資格がある」と。社会倫理観は大事だ。

2013年5月21日

吾唯知足

巷での大型連休が始まる直前の先月27日、四たびいや五たびを超える頻度の「八戸久慈道」(青森県)の久慈北IC~久慈IC間を起点に、先行無料開放している三陸縦貫自動車道と一般国道45号線を併用して仙台まで約8時間で駆け上った▼とくに、仙台から宮古までの高規格幹線道路、三陸縦貫自動車道は東日本大震災の復興道路としてリーディングプロジェクトの役を担い宮城、岩手、青森3県を繋ぐ三陸沿岸道路の中心となっている。1年前と比べて先行無料開放区間も増え、縦貫自動車道としての骨格、雰囲気も色濃くなった印象だ▼トンネルや橋梁の数も多く、昨年のこの時期、開通したばかりの新東名を走った感想とくらべ、幅員の違いだけか、と。トンネルの数が多くトンネル同士を繋いで谷を跨ぐ橋梁の数も多く、真っ先に維持管理が大仕事、と今から容易に想像がつく。30年後の保全、どころか即「守成は難し」の現場だ▼3年前の津波被災直後の混乱した荒景はほぼ修復され被災地以外の復旧工事はあらかた完了している。復興道路事業は民間の技術力を活用した事業促進PPPの導入などで事業化から1年経たずに工事着手する「即年着工」などの区間もあり、異例のスピード事業化など、復興元年(24年度)を高く評価し帰京の途に。

2013年5月1日

吾唯知足

思わず絶句、うなってしまった。行きつけのゴルフ場に先日、97歳のゴルファーが来場し、朝7時30分からコースに出て、1.5ランドを終え、意気揚々と引き揚げたという▼当日は5組のコンペでの来場で皆、ワンハーフをプレイし9番ホールでのご本人のスナップ写真を拝見したが、記者はマラソンで鍛えているといえその年齢と表情は、夢のまた夢だ。「ぴんぴんころり」は長野県の健康標語だが、日本の平均寿命(男79.55歳、女86.30歳)と健康寿命の差は思いのほかある▼健康寿命とは介護を受けず、病気などで寝たきりにならず健康に生活できる期間で男70.42歳、女73.62歳だという。コースの常連ゴルファーが、同組で一緒に回るメンバーのボールを拾おうとして、坂を上るカートから足を滑らし転倒、腰骨を骨折、救急車がコースに、という大手術に▼だが、懸命のリハビリの結果、1年後見事カンバックしている。想像だが、リハビリの根幹として不可欠な大腿骨の骨折に至らず、リハビリがしっかり出来たからではないか、と。橋梁とて同じことだ。わが国の▼この頃は、予防保全メンテが主流化しているが肝心要の土台、根幹、基本形が弱いと、効果は元の木阿弥だ。本紙の前号(2面)、アメリカ橋梁の「リハビリ事情」記事の行間を興味深く読み、再読している。

2013年4月21日

吾唯知足

本紙の長いファン(愛読者)は皆、本紙が兵庫・淡路島とことのほか深く、広く関わりがあることを、良く知っているはずだ▼その淡路島で、13日(土)の早朝午前5時33分ごろ、震度6弱(M6・3)の地震があった。18  年前(平成7年1月)の阪神・淡路大震災(M7・3)を彷彿し淡路市(震度6弱)、南あわじ市(震度5強)の島内だけでなく近畿全域や中・四国、九州などで強い揺れがあった▼今回の震源地は7年の震源地、野島断層の南側(未知の断層)。かつて民家内の玄関で大きく横ずれ隆起した地層跡を、一般に開放した「野島断層保存館」を見学、震撼した。「阪神・淡路」の時は世界一の長大吊橋、明石海峡大橋のケーブル架設工事の真っ只中▼記者はその一カ月前の12月と11月の2度、大橋の主塔2Pと3Pの塔頂近く284㍍から夫々神戸側と淡路島側の主塔1P、4Pに向け「キャットウォーク」した。各1時間を要した俯瞰光景は橋下の海峡を通行する巨大国際貨物船がマッチ箱様だった▼その1、2カ月後「阪神・淡路」が発生、1A近くの地元、舞子住民はハンガーロープの摩擦で「多数の青い火花が散っていた」と。地球が出来て46億年、1、2カ月は「ほんの一瞬」だ。

2013年4月11日

吾唯知足

初代の橋は明治8年に架けられて、今の戸田橋(埼玉県)は4代目で、昭和53年に完成した東京と埼玉県の県境を結ぶ。その一角に戸田公園があり北側に戸田漕艇場がある▼30日(土)、満開の桜の畔で第62回お花見レガッタが行われていた。例によって記者はジョギングの途中で足を延ばす。各大学や高校の漕艇部が軒を並べているが皆、屈強な身体に加え何より礼儀正しく、彼らからいつも元気がもらえる。出漕レースを終えたばかりのクルーに声をかけた▼男子舵手付きフォアで1千㍍を3分台でゴールした直後の4人に「やはり、腕力を鍛えるトレーニングが多いのですか」と。水面をゆっくりクールダウンする4人が門外漢の記者に嫌な顔をせずにっこりし「いや、むしろ下半身(基礎)を鍛えるトレーニングが必要です」と▼チンプンカンプンの質問をしたのが恥ずかしくなったが「土台が肝心なので、走ることが多いです」と。ならば、とばかり「(記者は)東京マラソンを毎年走り、100㌔の完走もある」と答えると水も滴るような紅顔の好青年4人は皆一斉にほほ笑むと…▼「じゃ、きっと早いですよ」とお世辞が返ってきた。思わず、こんな青年たちに橋梁社会を担って欲しい、と思った。橋梁も基礎が大事だが、橋梁1年生には、仕事の前に社会人としての基礎、常識や会話、価値観の共有などを身に付けて欲しい。

2013年4月1日

吾唯知足

東京など各所のサクラ開花は早まり、4月1日を前に満開。ビジネス街では真新しい背広や制服の、春秋に富む若人の姿が、例年にない賑やかさ、と。これもアベノミクス効果か、と▼こうした華やかな飛躍の将来を秘め胸躍らす一方で、忘れてはならないことがある。先の地震、津波、原発被災地のことだ。ここからは吾唯知足子からのお願いごとになる。過熱かと思えるほどのこのところのTV各社の被災地レポート氾濫だったが、今は熱が下がったような有様▼割り切りの良い東北人気質が幸い、映像に映し出される取材先関係者は皆、愛嬌よく明るく受け答えしていただけに、その後が少し心配になるほどの内容。画面はほんの1部分だけで、本音を必死で隠し、表向き笑顔を見せていることは実際に被災地を見ている人なら皆、それに気づいている筈だ▼直に車で、福島県南相馬市や原発の浪江町辺りから45号線を北上し岩手県久慈市周辺まで走った人には、痛くて辛い。あの荒涼たる光景を風化させないことが一番、肝心だ。橋梁社会が、震災地の復興再生にメドがつく頃まで、この現実に思いを馳せ、風化せぬよう、東日本大震災被災地支援寄付活動(1面)を行い、微力を尽くしたい▼土木部への寄付はもちろん、「橋や道路を創っているおじさんたち」がくれたランドセル、も悪くないなあ、と。切に、ご協力を。

2013年3月21日

吾唯知足

3年目に入る東日本大震災前日の10日、東北道を北上し、川口から32㌔地点の加須IC付近で例によって、愛車の地デジ放送の音声が途切れ始めた▼34㌔に差し掛かった辺りから全く音声が途絶え、所謂ゼロ状態に。40㌔地点の羽生PAが近づく頃には再び途切れながらの地デジ音声が聴こえる。勿論、この先の佐野藤岡IC、佐野SA、栃木ICといずれも音声はまだら模様状態が続くが▼商売柄(記者稼業)、朝や昼、夕方などのニュースショー番組は欠かせない。が、途切れ途切れの音声しか聞こえないとなると致命的だ。この思いは、大震災の年(2011年)の1月、新車の切り替え時に付属のカーテレビが地デジ仕様だったことに始まる▼走行中に何度か、「東北で強度の地震」発生を知らずに、音声の「回復」地点で知り再三「アナログなら」と。肝入りで地デジ化を勧めながら「拙速では」と。が、スカイツリーからの送信開始まで我慢か、と。が、もはやこれまで、と「禁断の実」に手を▼取材した総務庁や詰問した購入先の著名ディーラーは「純正」を信奉し「電波のせい?」にする以上は、と。ブレーキを踏まずとも常時映像が映るようにしフル、ワンセグ等の設定を調整…。結果、極端な100かゼロの「電波」はほぼ解消。時間(2年)はかかったが復興被災地の取材は従来と「異となる」はずだ。

2013年3月11日

吾唯知足

あれ(23年3月11日午後2時46分)から2年経つ。とくに、津波と原発の被害に苦慮する福島県や県民が本心から望んでいることを我々、とりわけ政府はより知ろう、より感じようとしているのか、と▼私事だが、2年前の3月5日、実母が急逝し帰郷。8日の真夜中(9日未明)、盛岡市内の宿泊先ホテルで大きな地震。前日の余震か、と。9日荼毘に付し、喪主にも拘らず翌10日の葬儀を辞し上京した。11日、東日本大震災の大地震が発生したその時刻、高層ビル53階で、えも言われぬ揺れや苦悶と格闘▼この2年間の歳月でしみじみ思う。まるで老母は何かを予感し、久方ぶりの愚息に鬼籍から、俄かの上京を促したのか、と。震災発生後、長期間の東北道の通行止め或いは東北新幹線の不通、ガソリン不足などを考えると、長期の岩手籠城は確実だった▼だが、実父母が逗留、お世話戴いた施設のある八戸道南郷ICは幾度となく入出し、そのまま45号線を仙台東道路までの南下と北上を繰り返し、津波被災前の三陸沿岸と被災後の光景は脳裏に鮮明に刻まれたままだ。震災復興、再生は取り組むものが膨大で、今はまだ先がよく見えて来ないかも知れない。が、ここはじっと忍耐し、一歩ずつ進むしかない、と。千里の道もいつかはたどり着くことを強く、信じて…。

2013年3月1日

吾唯知足

24日行われた東京の橋ロードを走る「東京マラソン」の成熟には目を見張るものがあった。晴天とはいえ、風が思いのほか強く、体感温度は7回目の中でも1番の底冷えを感じた▼高層ビルなどの間から差し込む陽の光は給水ならぬ「給陽」だったはずだ。銀座の数寄屋橋など形のない橋など約20近い橋を走るが記者は、20㌔地点の新橋から26㌔地点の浅草橋のほぼ真ん中にある「萱場橋(S単純鈑桁橋)」で一息ついた▼橋上で屈伸しながら、下を流れる「日本橋川」と上を走る首都高速の織り成す景観?をながめながら日本橋川の川筋景観回復に思いやった。今一つの橋、「数寄屋橋」は20㌔の新橋から銀座に向かう晴海通りと外堀通りの交差点近くの、「銀座入口」付近にあった▼東京高速道路の建設(昭和33年)で石造りの2連アーチの美しい橋は取り壊され埋め立てられたが、映画など「君の名は」などでの場所として残っていることは全国民に有名だ。さて、築地の35㌔地点を通過しマラソンはいよいよ…▼胸突き八丁の36㌔付近は佃大橋と連担する3橋梁群の橋上だ。いつもニュース写真などで見るあの、NYマラソンのベラザノナロウズ橋がランナーであふれる光景にやっと似てきた、と思うほど「満員盛況」だった。加えて、沿道の約160万の大声援は約3万6千の市民ランナーだけでなくチャリティー先にも充分、「思い」は届いたはずだ。「強くなれ」「負けるな」と。

2013年2月21日

吾唯知足

街角(コーナー)で出くわした2匹の犬が威嚇しあったりじゃれたり、それを強引に引き離そうとする飼い主、そんな光景はよく目にする▼東京マラソンを直前にした13(水)、その横を走り抜けようとした記者の左足に突如、ガブリときたのだ。50歳前後の「ご婦人」は「一度も噛んだことはないのに…」の一点張り。だが「今、目の前で噛みついたじゃないか」その言葉を必死に呑み込んだ▼長年?鍛えた左足ふくらはぎの筋肉には強烈に食い込んだとみられる赤い歯形が5、6個残ったものの幸い、ビニロン製の防寒ウェアが防御し、直接歯が「肉」の中にまで届かず、不幸中の幸い。キズをみた犬販売店は「明日腫れて、熱が出たらすぐ病院に」という「重症」所見だった▼この話を聞いた知己たちは皆「保健所には…」と。が、我が玄関にも愛犬のシールが貼ってあるし、犬が悪い、しつけが悪い、飼い主が悪い、結局うまくよけて走れなかった自分の未熟さを棚に上げ、責任転嫁するだけか、と黄色くなった(18日)皮膚と赤い噛み痕が恨めしい▼飼い犬に手をかまれたわけではないので、話はすこし横道にそれるが、先に(2011年6月)民間資金等活用の、いわゆるPFI法が改正され、新政権のこの「好調な流れ」に乗って新たな相乗効果を生めるアイディアがないかどうか、と。橋や道路は、手綱リールを多少緩めたとしても、主人に逆行、噛みつけれるほど容易くないことは皆、充分承知しているのだから。

2013年2月11日

吾唯知足

あと何年かすれば「東京生活も、もう半世紀(50年)か」と。今年ほどの寒さはあったかどうか、の厳しさだったが暦の上では、もう立春(3日)▼ようやく、三寒四温のことばにホッとし、安堵もする。気候はともかく、中身や先行きに不安はあるものの、安倍棟梁の金融政策、財政政策、成長戦略などの掛け声のロケットスタートが、前政権が冷え込ませた経済の、平均株価の大幅反発などが「ホッ」に後押し▼6年前の登板経験か、かえって気味が悪いほど大失点はない。その勢いは白川日銀総裁が19日付の辞意をもらすほど。この伝ではTPPなど反対派も多いとはいえ、仮の話だが橋梁仕様も外国並みに、という局面がない、という保証は無い▼いくら公共事業予算が増えたから、といって国内の橋梁企業はただちに恩恵に浴するわけじゃない。財政政策や成長戦略は明白になっていないが、橋梁会社の「合従連衡」をさらに進めよ、という「戦略」が出ない、とは言い切れない▼例えば、ジャパンブリッジ㈱(仮称)を頭にして枝払いを行って海外展開を、と。国土、風土、実績、歴史を考えれば実際に第一線で製作、架設、維持管理にあたる企業群の否定は不可能だ、と知っている。こんな橋梁環境の今だからこそ道路、橋梁の「新しいかたち」に夢を膨らまそっ、と。

2013年2月1日

吾唯知足

橋梁社会に身を預けて真正面から取り組んできた橋梁人や橋梁会社なら捲土重来――このたった4文字が持つ意味は深く、重いことをよく知っている▼第7回東京マラソン(24日)を前に、1月27日行われた第32回大阪国際女子マラソンで見事「リベンジ」を果たして日本人トップ、2位となった福士加代子選手の飛び切りの笑顔に、同郷を飛び越えそのジョッパリに目頭を熱くした▼過去2回、失速しそのトラック競技や駅伝のスピードにまで疑問符がつけ始められていたが、ゴール手前1㌔で抜き去られ後退したものの、8月のモスクワ世界陸上の切符に王手をかける「復活」ぶりだった▼経済再生の安倍新政権や野口みずき、高橋尚子選手をみてもいかに、「捲土重来」が難儀か、と。橋梁社会でも開発技術や工法、製品についても、相手の納入先とくに発注機関などに「烙印」を押されてしまうことがある▼品質に問題がないとしても担当者にある種の「烙印」(失格)を押されてしまうと、再びいやほぼ永久にその商品の復活「採用」の目は薄くなる。そんな企業には「一度や二度で落胆するな」と。24日に走る「東京の橋ロード」(東京マラソン)では、2度落選中の「八百八橋ロード」(大阪マラソン)を「いつの日か(走れる)」の想いを抱き、今回も楽しみたい。

2013年1月21日

吾唯知足

緊急経済対策が11日の閣議で本決まりとなって、どこかしこの顔も皆、ほころんでいるように見える。が、需要拡大の財政支出が国土強靭化などでどれほどの橋梁関連となるのか、だ▼止まったままの6海峡横断プロに識者は「時代が(その着手を)要請するときが必ず、やってくる」という。ターゲットは違うし、小粒だがまるで、「そのとき(時代)」がやってきたと見紛う騒ぎでもある、中には「バラマキだ」と▼記者にとって淡路島は第2のふるさと、と言ってよいほど足げく通った。大鳴門橋と明石海峡大橋を結ぶ淡路縦貫道の建設取材が縁だ。昭和50年代はじめのことだ。必然的に地場企業の育成が課せられていたが、その地元(建設)企業には当時、ヘルメット着用の「習慣」はなかった▼ウソでなく今は必須の装備だが、その徹底に労基署など労を多とした逸話を数多く取材した。こうした初心に帰れ、のエピソードは今は尾道市に編入          合併した旧因島市でもあった。今は当たり前だが当時は「新鮮、画期的」だった▼ともすればその頃はまだ、我がもの顔のダンプが島内道路を小石をまき散らし疾駆していた。だが、その小石を1個でも落そうものなら島内のお目付け役に呼び出されつつ、完成したのが因島大橋だ。景気対策20・2兆円、補正10・3兆円、公共事業5兆円と聞いても「先ず隗より始めよ」と。

2013年1月11日

新刊のお知らせ

明けましておめでとうございます。
ファン(本紙読者)の皆様におかれましては、2013年をどんな心構えでお迎えでしょうか。
さて、橋梁新聞ではこのほど、橋梁業界の企業名鑑「橋梁アクセス総覧2013」を発行しました。
発行のお知らせ方々ではありますが、橋梁新聞の綴じ込みファイルも秋口に新装し、加えて2013年2月には平成24年分の橋梁新聞縮刷版も発行する予定です。
実物閲覧や試読など、ご関心のある方は、下記をご覧ください。

橋梁ACC総覧2013・実物閲覧&購入申し込み

橋梁新聞、橋梁ナビの試読&購読申込み

橋梁新聞縮刷版・実物閲覧&購入申込み

橋梁新聞保存用ファイル・申し込み

吾唯知足

下戸の記者は三が日、故事ことわざ事例をながめて過ごした。その一つ、待てば海路の日和あり――焦らずにジッと待っていた甲斐があった、ひどい荒波だったがようやく手腕が発揮できそう、と代弁したい▼新政権の安倍棟梁が掲げるアベノミクスとやらの緊急経済対策のアナウンス効果絶大、とばかり為替市場などが急反応だ。為替レートに縁のない身分には不満もあるが回りまわって輸出関連以外にも恩恵が出て波及が浸透してくれば景気回復に向かうはずだ、と▼むろん、為替が円安に進めば、デメリットの会社も出て来るが、なにより今は、国土強靭化計画の「骨太さ」や大型補正予算効果を再認識してみたい心境だ。なにしろ、前政権は介護を雇用対策の顔とするなど、してはならない過ちを犯し過ぎた▼橋梁社会はすでに、大震災復興関連需要で、収束させたキャパシティや人材の不足で受注を手控える企業が続出し始めている現実がある。だが、縮小したキャパを急拡張したり、大幅な人員補充にうつつを抜かすな、と▼橋や道路などはバラマキでないが、経済成長の一翼を担えれば、税収増で橋梁社会が「財政再建への手だて」貢献にもなるのだ。そんな使命感と責務を背負った異質の1年にしたい。「縁の下の力持ち」――悪くないナア。

2013年1月1日

吾唯知足

先ずは、明けましておめでとうございます。先の衆院選挙で230から57に地すべり壊滅した前与党は案外、この新年をホッとして迎えたかも知れない。はるか昔の、中学時代の野球大会に想いを重ねるとその心境、よく分かる…▼わが国最大面積の県土を誇る中学生の県大会は当時、16の各郡市部予選を勝ち抜いた精鋭チームが出場でき、あこがれ、夢だった。県北のわが郡部には10回近くの甲子園出場歴の高校へ進学する強豪中学(例えると自民)が鎮座し、わが中学は今年こそは、と云われ続けた所謂、万年候補(民主)▼同級生の好投手(小沢)を擁し、郡大会で初優勝、長年の夢、憧れの県大会初出場を果たした(鳩山)。大会には県南の、準優勝など上位常連の強豪がズラリ。初出場でガチガチの緊張感も功を奏したか常連中学といきなり延長12回(当時7回戦制)、零対零の翌日再試合に▼再試合も延長12回の末、劇的初勝利。以後も、延長戦などを勝ち抜き、決勝戦へ。それまで46回無失点(通常は28回で頂点に)を続け、護る守備陣はドキドキの連続(菅)▼ついに47回目、満塁で野手が一塁に悪送球、初失点(野田)。中堅を守る記者はホッとし気が緩んだ。3年3カ月後、力量未熟の面々もそんな心境か、と。景気回復など山積で早くも、緊張顔の新政権。今年もよろしく。

2012年12月27日

新刊のお知らせ

今年も残すところあとわずかとなりました。
本紙読者(ファン)の皆様におかれましては、2012年はどんな年だったでしょうか。
さて、橋梁新聞ではこのほど、橋梁業界の企業名鑑「橋梁アクセス総覧2013」を発行しました。
発行のお知らせ方々ではありますが、橋梁新聞の綴じ込みファイルも秋口に新装し、加えて2013年2月には橋梁新聞縮刷版も発行する予定です。
試読など、ご関心のある方は、下記をご覧ください。

橋梁ACC総覧2013・実物閲&購読申し込み

橋梁新聞、橋梁ナビ・試読&購読申込み

橋梁新聞縮刷版・試読&購読申込み

橋梁新聞保存用ファイル・申し込み

2012年12月11日

吾唯知足

少し早いが、年末には大納会で鐘が打ち鳴らされ、一本締めで今年も終わる光景も、間もなくだ。それに関わる経済人なら「創業は易し守成は難し」を常に実感しているはずだ▼その語句、言い回しを経済人でなく建設人、いや橋梁社会人、いや建設行政トップから聞いたのはかれこれ4半世紀前のことだ。昭和63年4月10日、本四事業3ルートの中で先陣を切って本州と四国を結ぶ瀬戸大橋(児島・坂出間)が完成、開通した▼当時の本四公団総裁、山根孟氏にインタビュー取材した時に「創業は…」と。先覚者の提唱から百年、工期9年6カ月に及ぶ歳月と工費1兆1千300億円を投じて完成した、わが国経済社会の発展と橋梁・土木技術に万感と決意を込めたもの、と斟酌した▼同時に、守成は創業を受け継ぎ事業を守ることだが、瀬戸大橋という貴重な資産の維持管理に万全を期する、未知への決意表明でもあったはずだ。「維持管理」ということばそれまでも踊ったが阪神大震災(平成7年1月)を契機に「保全」の語句と共に、ようやく表舞台に躍り出た▼民主党、倒産ファブなど「守成は難し」だが、中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故は橋梁など構造物の「守成」には待ったなし、の警告だ――そんな節目の年になるかもしれない。では、来年こそ…。

2012年12月1日

吾唯知足

符牒を合わせたわけではあるまいが文字通り、センセイ(師)方も走り回る「師走」に入り、事前選挙運動か、と見紛うほどの走りっぷりだ▼そのさなか27日、老舗ファブの破産申請、即時開始決定、の知らせが駆け回った。小紙創刊以来の本紙ファン(定期購読者)で、本四連絡橋の「大鳴門橋」(明石・鳴門間)や首都高速のS字形斜張橋「かつしかハープ橋」(葛飾区)などの参画などでも小紙に再三登場した老舗ファブだ▼聞けば負債額は僅か?約26億円強、とか。惜しむらくは破産手続きのほかに会社更生など手だてがなかったのか、と。それとも「生き残るほどの魅力がなかったのか、この道橋梁社会には」と▼このファブは石油危機のはざまで(昭和50年頃)、「異業種参入」を試みたり中国地区での大事故を経ながら再建を果たしてきた特異なファブでもあった。1920年創業で、本紙独自調査の「受注順位」でも常に中堅位置を堅持してきた▼なかでも本四プロが本格化しようとしていた昭和52年頃の受注実績ではトップテン(10位)に入るなど中堅頭だった(昭和53年4月20日付)。時代の変化、スピード感についていけない――というより、橋梁の収束感で経営が悪化、資金繰りの先行き感に窮したとしたら他山の石、としたい。

2012年11月21日

吾唯知足

「寝言でも云わない」としてきた専権事項の「解散表明」を聞いていて、オオカミ少年のことを思い出した▼イソップ童話のそれでなく、瀬戸大橋のまだ調査事務所当時(昭和50年頃)、国鉄・予讃本線坂出駅「ウラ側」にあった坂出調査事務所長の杉田秀夫さんにインタビューに伺った時のことだ▼「まるでオオカミと少年の心境ですよ。さあ、着工だ、今度こそ着工だ、と云われ続けて」と。オオカミがきた、と村人を欺き続けた少年の寓話は「ウソはわが身に降りかかり誰からも信用されなくなる」の意だ▼党首討論で野党の総裁から「ウソつき」呼ばわりされて、思わず「あさって16日に解散します」と。折角、3年前2大政党が実現したのに、下野確定◎なのに解散とは、消費税増税のよしみで連立与党入りの胸算用、か▼13党が入り乱れ選挙争点は何?とボケ状態だ。第3局の連合も不透明で結局、選挙後は合従連衡と離合集散の繰り返しが予想され、不況から脱却できないまま、政局の混乱だけが当分の間、繰り返されるのではないか▼TPP、消費税増税、原発など政策課題は盛り沢山だが、消費税一つを見ても増税「撤回」「凍結」「消費税反対」など多様だ。小異を捨てて大同につくなら「国土の強靭化」など、目指すべき社会としてよっぽど分かりやすい、と云ったら言い過ぎか。

2012年11月11日

吾唯知足

大震災のあった昨年夏は電力不足?を名目に、計画停電にヤキモキしながらの日常生活を余儀なくされたが今年は難なくクリア?され、まずまずの家電生活がおくれた、と言ってよい▼ただ九州とくに大分、宮崎などの集中豪雨や一方で関東地区の水不足による取水制限が一時危ぶまれるなど「コンクリートから人へ」はなかなか馴染まない国土であることを、つくづく思っている人も多いはずだ▼ひとたび渇水になるとダム貯水率が0%になり流域の自治体は発電用ダムからの放流を緊急要請して危機を脱するなどダムの効用も捨てがたい。当然、一方では計画中止や建設途中での中止決定、一転して建設再開、そんなダムもある▼ダムがあるところには橋梁もある。当初は工事用道路として建設されるが、ダム完成の暁にはその殆どはその山深さと周囲の景観とのマッチングに感動してしまう。ふた昔前、取材で分け入ったわが国斜張橋のパイオニアの一つ弥栄大橋と弥栄ダムもそんな一つだった▼ほぼ10年前、その頃反対運動などで中止を決めたダムは百近くあり尚計画、建設中のダムは4百近くあった。総貯水量1千万㌧級で北から「サルン」「夕張シューパロ」「津軽」「胆沢」「森吉山」「八ツ場」「利賀」「徳山」「大戸川」「殿」「尾原」「志津見」「苫田」「灰塚」「喜瀬川」「川辺川」「立野」などの「存亡」やいかに…。

2012年11月1日

吾唯知足

まさかと思うが、いまや「鉄は水より安い」と云われて、思考が停止してしまった。景気、経済の要となるはずの(大型)補正予算も予備費で済ます体たらく▼29日からの臨時国会(30日間)もあくまで政権延命の「アリバイ」工作でしかない。先の通常国会で問責決議が可決した参議院での所信はなく、の醜態。何故かひとり意気軒昂の棟梁は日本経済の再生を誓う決意だが、国民はそっぽ状態▼だって何カ月も予算執行ができず、執行に必要な特例公債(赤字国債発行)法案成立を目指さすが、ねじれ国会の野党のメドはどうなの、と。このままでは今月、国庫は空っぽになる、という▼すでに、地方交付金はカットされ、北海道など地方庁は銀行に利子付借入。これらだけみても、政府の資格って何なの?と。復興予算19兆円の使い方放任はじめ、自分の子供に「近いうち」ディズニーランドに連れて行くからお手伝いをしろ、と▼その約束、半年たっても実行せず、来秋近く(任期満了)には、と方便の親には子供もアイソをつかす。抑々、現棟梁はいつから棟梁候補だったの?と。棟梁として3回目の国会とはいえ、その前は「who is he」――これが「真相」だ。(で、冒頭の水1L約300円として㌧30万円、メタルを思い切ってプライスダウンすると…)。

2012年8月21日

温橋知橋

若戸大橋、関門橋、本四連絡橋建設へと、わが国の近代橋梁史の礎となった天草五橋を管理する熊本県はこのほど、天草一号橋の新設橋、「新天門橋」の工事入札の公告を行った。5橋のうち五号橋から二号橋までを2009年に自らの足で「ジョギング」体験したこともあって、この報にある種の感慨を抱いた

▼今ある、我が国長大橋史「編纂」に導いた先人たちの、故きを温ねて新しきを知る術がままならない「不遇」の時代に、いまなおバリバリの現役橋として、天草パールラインなどの観光を支えるなどしている天草五橋を建設したことを高く評価し、再認識してもよいのではないか、と。しかし、架設から45年超となり経年劣化は必至だ。熊本県は新橋の建設に着手し、先達の意に応えていく意向を示していた(本紙、平成20年12月1日付号)

▼ほぼ若戸世代(1962年)に着手して天草五橋は完成(1966年)。レンタルした車で熊本市内から約1時間走り熊本県宇土半島先端の三角に着く。目に飛び込んでくるのが、今回の新設橋工事が公告となった橋長502メートル、鋼トラスの天草一号橋の現「天門橋」だ。天門橋から約10メートル先には二号橋のアーチ「大矢野橋」(橋長249メートル、鋼ランガー桁)がある

▼連坦して三号橋、四号橋、五号橋と続く。PCラーメン橋の「中の橋」(361メートル)、同じくPCラーメン橋の「前島橋」(510メートル)、鋼パイプアーチの「松島橋」(177メートル)だ。三号橋「中の橋」をジョグ中、突風で狭い側道の欄干越しに八代海に吹き飛ばされそうになった。そんな強風、台風など厳しい海象、気象、地形条件下、その後建設された長大橋群とのスケールでは負けるものの、「よくぞ架けたり」とつぶやいてしまうほどの橋梁群だ

▼新天門橋は、現天門橋(天草一号橋)の北側に建設されるもので耐風安定や耐震性、景観等の検討が行われ、経済性のほか構造、施工等各要件に配慮した鋼PC複合アーチ橋で、橋長463メートル(支間長350メートル)の、国内最大級のアーチ橋として、今後関心を集めるはずだ。このほか、熊本県には関門橋に次ぐ国内12位の長大吊橋に相当する、御所浦第二架橋(橋長942メートル、中央スパン620メートル)の建設計画を持つなど橋梁分野の実績と計画、抱負は他の地方自治体の目標ともなっている。長大橋「新天門橋」の工事着手は収束、停滞感のある橋梁関係斯界や地方自治体に一筋の光明が差し込むばかりでなく、将来の橋梁社会のランドマーク的橋梁として輝きを放っていくことは間違いないはずだ。

2011年10月7日

被災ひと月後の釜石で

日本の橋は地震で絶対に倒れない、という橋神話が崩壊した阪神淡路大震災。
長区間に渡って倒壊したピルツ構造の阪神高速を見るため、阪神電鉄甲子園口から三宮まで往復6時間、飲まず食わず歩いて倒壊した橋梁の他、ぺちゃんこにつぶれて連なる倒壊家屋を見て歩いた。
今度は、所々ひび割れ修理で段差のある東北道の仙台南ICから仙台南道の仙台南ICから仙台南道路、東道路、国道45号と三陸道を使い宮城東北部から岩手県東北部久慈市まで、被災各地に立ち入って見た光景の爪痕は、全く異質、でしかなかった。
被災1カ月後の釜石駅前の信号も警察官の振り分け渋滞に、橋と道路はライフラインの原点である、と再認識した。