地元の橋は地元の手で

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P顔 高橋部長 P㈱小野工業所
取締役技術部長
高橋 明彦さん

大学卒業後、橋梁メーカーや建設コンサルタントなどで橋梁技術者として歩んで来た。
平成8年には宮城県の国道47号大深沢橋の補修補強設計業務に携る。老朽化した上、幅員が狭いため補強と拡幅工事が必要だが、名勝の鳴子峡に架かり、長らく人々に親しまれた橋であり景観を変えられないなど、様々な制約下での設計業務だった。中堅に差し掛かった頃に、補修業務のエポックとなる大きな業務に関わり、学ぶ事が多かったという。「特に西川和廣氏(土木研究所、現理事長)はじめとする当時の業界トップの技術者達との仕事は、技術者としての在り方を学ばせてもらいました」と語る。一つの仕事に打ち込み、どのように思いを込めるかなど橋に対する向き合い方を見て、改めて技術者として身が引き締まる思いだったそうだ。小野工業所に入社し2年、社歴こそ浅いものの、補修技術の開発の中心的役割を担う。
特に、複数の大学、企業と共同開発するプレキャストRC床版は、現場継手を工夫することで、取替え時の床版厚の増加を抑えた上で、耐久性を向上させている。地元建設業者の技術力でも十分施工が可能なので、地場産業の底上げも可能だ。
「全国の自治体が管理する小規模な橋梁は老朽化対策が喫緊の課題ですが、その数は膨大、全国規模の大手業者がその補修を全て担えるかと言うと、コスト面から言っても難しい。地元の橋は、地元企業が行えば効率的な維持管理ができます」
現在、岩手大学大学院の博士課程で学ぶ。「技術者として、まだまだ先を目指しています」
東北学院大学土木工学科卒。56歳。福島県本宮市出身。(川村淳一)

愛知製鋼