吾唯知足2025年12月11日号掲載分

　２０２５新語・流行語大賞に高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が年間大賞に選ばれた。これは１０月に高市首相が自民党総裁に就任した際の言葉で、日本初の女性首相になることの覚悟だというが、多くの社会人が困惑しただろう▼建設業界は明日から、改正建設業法が完全施行となる。人材不足の中で、働き方改革を促進させる法案の一つだ。受取り方によっては、それに逆行する言葉に注目が集まった▼受賞式に出席した高市首相は「日本の国家経営者になるかも知れない立場になって、働いて貢献したい思いがあった」とし「働きすぎを奨励する意図はなく、誤解なきよう」と弁明した▼日本語は解釈によって意味が異なる事例がある。最近は各々が都合よく切り取ってしまい誤情報となるケースも。断片的な情報を鵜呑みにしないことだ。