自ら開発した技術を社会実装へ

和田 倫明

アウロステクノロジーズ合同会社VPoE
和田倫明さん

故郷大阪府八尾市の小学校へ入学してすぐ、親の転勤で沖縄へ。約6年間を沖縄で過ごす。その後、親元を離れ、岐阜県の中・高一貫校に入学した。
高校卒業後、沖縄に戻って1年間の浪人生活を経験。翌年、無事に金沢工業大学に入学し、それから約14年間、石川県での一人暮らしを続けている。
大学院修了後、同大研究所の研究員となり、プラズマを使った炭素繊維強化樹脂の接合技術の研究に没頭し、これをビジネスにする野望がふつふつと湧いてきた。
「スタートアップビジネスプランコンテストいしかわ2018」で優秀起業家賞受賞、さらに「2019年石川イノベーションスクール第3回ビジネスプランプレゼンテーション」で最優秀賞を受賞した。これを弾みに、同プレゼンテーションの審査委員長を務めていた三谷産業・三谷忠照社長の賛同を得て、三谷産業グループとして2019年9月にアウロステクノロジーズ合同会社を創業、VPoEに就任した。
その原動力は「自ら開発した技術を社会実装へ」との強い想いだったと胸を張る。
同社では、プラズマによる表面改質を専門とし、プラズマ処理技術を活用したプロダクトの開発に取り組んでいる。特に、橋梁などインフラ構造物の維持管理・補修における補強材として有効なCFRPシートを活用した「APLASシート」の開発・製造・販売に注力、採用現場拡大を図る。
そして、「2030年に5万平方㍍販売」を目標に技術力で勝負していく考えだ。
幼少期からワンピースをこよなく愛し「自分が作り上げた船で、皆が夢を描きながら、実現に向かってそれぞれの夢を叶えていく」ストーリーが大好きで「そういえば当時から、主人公のルフィに憧れて起業したいという夢があった」ことをいま思い出したように話した。
大阪府八尾市出身、33歳。
(本間俊行)

愛知製鋼