
オフィスケイワン株式会社
技術開発部技術グループ
瓜生悠花さん
大学の経済学部を卒業後、金属加工メーカーへ就職し、CAMオペレータとして製造管理などを担当した。2次元CADの経験を積む中、「3次元に挑戦したい」との強い思いから、オフィスケイワンの『未経験者歓迎』の求人を見つけ、橋梁CIMの世界へ飛び込んだ。「3次元はZ軸の扱い方が複雑で難しい。加えて『橋梁』という未知の分野への挑戦で、最初は戸惑った」と当時を振り返る。
特に橋梁の大きさに圧倒されたそうで、「それまでは薄い金属板でロッカーなどを製作していたので、10ミリ以上の厚板を扱う橋梁のスケールに驚いた」という。2次元CADのスキルをベースに、3次元を習得しながら架設シミュレーションを作成するなど、BIM/CIM業務に従事。「巨大な橋梁を動かすシミュレーションモデルを作るという、日常では得難い体験ができることは、この仕事ならではの魅力」と笑顔を見せる。
今年2月に宮城県で開通した箱堤高架橋の工事では、デジタルツイン施工管理という直轄初の取り組みにも参加した。「送り出し工法に関する架設シミュレーションの作成に関わらせていただいた。計画上の進度と実際の進行状況との差異を可視化したことで、『タイムキーパーの作業が減った』という声をいただけた。3次元の技術が、実際の橋梁現場で役に立つということを実感できて嬉しかった」
入社から4年目を迎え、完成した工事をアニメで紹介する動画制作も任されるようになった。「お客様の頭の中のイメージ通りになるよう対話を重ね、図面や写真、シミュレーションなど多様な素材を組み合わせるようにしている。お客様に喜んでもらえると本当に嬉しくてやりがいになる」
「知識不足を痛感することもあるが新しいことを知る楽しさもある。この業界に入って本当に良かった」と語り、さらに未知なる橋梁への意欲を見せる。
1994年7月生まれ。奈良県出身 (山田由乃)