吾唯知足2025年7月21日号掲載分

吾唯知足 20日投開票の参議院選挙の各紙議席予測によれば、自公過半数の維持は困難な見通しだ。主要政党10党に新たな政党が加わり混戦模様を呈している。今号の発行日には結果が判明するが、今後の政局も含めどうなるものか▼建設産業界におけるトピックスは、職域代表として永年尽力された佐藤信秋参院議員の引退と、バトンを受け継ぐ見坂茂範氏について。近畿地方整備局長を務めた見坂氏は、社会基盤の整備と国土強靱化の推進による地方創生を掲げ初当選を目指す▼一方で、選挙戦の一般的な争点は消費税減税や現金給付などの物価高対策や外国人規制だという。いずれも少子高齢化による人口減少に起因するもの。インフラ関連のテーマはほとんど見当たらず、業界との隔たりを感じる▼政権交代となれば国土強靱化計画はどうなるのか。先月6日に閣議決定された「第1次国土強靱化実施中期計画」では、26~30年度までの5年間に概ね20兆円程度の事業を計画。上下水道などのインフラ老朽化対策や最先端デジタル技術の活用推進など、実施すべき326施策と特に推進が必要な114施策が盛り込まれている▼中計の確実な推進には国民の理解が不可欠だ。これまで以上に建設産業の魅力の発信を行っていきたい。

愛知製鋼