西日本高速道路株式会社 中国支社千代田高速道路事務所
改築第二課長
藤井 雄介
私が「橋梁」に興味をもったのは、大学で橋梁工学の講師をしていた父親の影響を大きく受けているのだと思います。幼少期より「当たり前のようなに便利な生活」ができるのは様々なインフラとそれを支えている多くの方々のおかげであるという(英才?)教育を受け、他の世界を知らないことも手伝って、大学で「土木」を学ぶ道を選択。
大学卒業後、西日本高速道路に入社。入社後、4年程度、耐震補強工事やPC橋・鋼橋の新設工事の現場にて進捗・品質・安全管理等を経験。当時、右も左もわからずただただ、現場を見ているだけでしたが、どのように工事が進み、構造物が出来上がっていくのかを体験できたこと、事業を進めるために必要な調整や仕事に対する心構えを職場の先輩や現場の技術者の方々から学べたことは、非常に恵まれていたと思います。
その後、新設橋梁の橋梁形式の検討・計画や設計内容、設計成果について確認等する部署での業務に従事し、2015年に、国立研究開発法人土木研究所構造物メンテナンス研究センターへ出向する機会に恵まれました。
当時、平成24年版から部分係数設計法を取り入れた平成29年版への道路橋示方書改定のさなかでした。主にコンリート橋・コンクリート部材編の改定に従事させて頂きましたが、これまで基準に記載されてきた内容が、どのような背景を持っており、どのような実験や調査などにより確かめられ規定化されたかを調べる中で、各々の規定の目的・意図に加え、適用できる範囲などについての理解を深めることができました。
ここでの経験により、これまである種、盲目的であった「規定・基準はどのような場合も順守するもの」という考えから、「個々の条件を鑑みて、現状のケースは規定に従うことができるのか」というように考えるようになり、課題解決を考える上で、どこの部分が現場「特有」の課題であり、基準や規定を準用できる部分・範囲がどこであるかを意識するようになりました。
また、難解な課題でも逃げ出さず、誠実に取組み、動き続けることで、様々な機関の技術者・研究者の方々に協力を頂きながら、課題解決に向けて進みだせることを実体験として知ることが出来ました。この活動を通じての経験、相談・協力を頂く中で多くの方と出会えたことは、自分にとってかけがえのない財産となっています。
2017年に土木研究所から復職後は、2016年の熊本地震をうけ、高速道路橋の更なる耐震性能確保を目指した補強方法や対策優先順位等の耐震事業方策立案、耐震設計に携わり耐震補強事業の推進等に注力した後、高速道路4車線化事業や大規模更新事業の現場にて、橋梁に加え、土工、トンネル、地元協議などにも従事してきました。どのような現場にも技術的な課題に限らず様々な課題があるものと思いますが、どのような課題にも関わる方々に誠実に対応し課題解決に努め、あたり前の便利な生活を支える土木技術者となれるよう、また若い世代にも技術伝承できるような技術者となれるよう、技術力を磨いていきたいと思います。
次は土木研究所出向時に鋼橋の設計等について教えて頂くなど大変お世話になった阪神高速道路株式会社の青木康素さんにバトンをお渡します。
