初仕事で忍耐、学ぶ

竹内 彩

株式会社オリエンタルコンサルタンツ
関東支店 構造部 技師
竹内 彩さん

2010年4月に入社。

初仕事は横浜環状北線の設計業務。後に土木学会・田中賞を受賞することになる生麦JCTの設計も含まれ、新人にとっては得難いチャンスだったが、下を通る産業道路、またそこには洞道などの埋設物が多くあり、さらに景観に配慮しなければならないなど厳しい条件下での設計。橋脚の形状などCGで描き、細部まで検討したそうだ。

「忍耐を叩き込まれた」という初仕事となったが、今に至る技術者人生に大きなプラスになったと振り返る。

 幼少の頃、海に架かる長大橋、山中にそびえる巨大ダムを見て、どうして水の中に橋が浮くのか、海中や水底の見えない構造の仕組みを想像してみたそうだ。

 長じてピラミッドなど歴史的な遺跡に関する文献を読み、構造の不思議に惹かれ、自らも土木構造物を造ることに憧れたという。

大学で土木を学び、就職氷河期においても「現場で学べる職場を」と初志貫徹した。

これまでに新東名や新名神などの名だたる新設橋梁に関わり、また韓国、ウガンダ、インドなどの海外橋梁にも携わった。

「会社の競争力もあり、ビッグプロジェクトばかりに縁があったことは技術者として幸運だと思います」

自然災害が多発し、社会インフラの整備が急務の現在、コンサルタントへの期待も高まっている。

「コンサルタントも設計だけでなく、地域が抱える課題を汲み取り、発注者に提案することで、より質の高いインフラ整備をする事が必要だと思っています」

福岡大学社会デザイン工学科卒。福岡県出身。(川村淳一)

愛知製鋼