吾唯知足2019年6月1日号掲載分

吾唯知足令和の新時代に、日本の橋梁社会、市場は、いや令和の橋梁はどのような進み方をするのだろうか、あれこれ考えてしまう▼昭和も平成も橋梁は先端、先進技術に挑みつつ、社会インフラの枢要創建としての責と任を果たしてきた。令和の橋梁市場が抱える課題は平成から引き継いだものだ。生産性向上、技術革新はもとより人手不足、働き方改革、さらには国土強靱化にあたり、IT、AIの活用なども大きなテーマ、となるはずだ。革新的な次世代無線化を活用した計測システム「橋梁ⅠoT支援技術」の本格的開発が財政難、人手不足など困窮時代にあって、待たれる所以だ。簡便、迅速、安価であるため普及すれば、時代の寵児となる期待感が高まる▼これらを念頭に、本号に登場する各地方整備局道路部長のインタビュー取材記事を読めば、本紙ファン(読者)の、各自の令和時代の取り組むべき方針も見えてくるのではないか▼いずれにせよ、令和の橋梁市場は、少子高齢化の枠を乗り越えて地方創生、再生目指す自治体に明日への勇気と希望、夢を支援するものであってもらいたい。たとえそれが、世界遺産、ビスカヤ橋(スペイン)のようなゴンドラ運搬橋でも、創建起因を広く汲み取ったものであれば、歓迎されよう。

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