自分なりに模索し・・・

塚崎 翔太

八千代エンジニヤリング株式会社
事業統括本部 国内事業部 構造・橋梁部 技術第一課 シニアアソシエイト
塚崎 翔太さん

2015年度に入社、構造・橋梁部技術第四課に所属。橋梁の補修・補強といった保全が主業務、その後組織改編に伴い、技術一課に編入、保全業務に加え、鋼橋の新設設計も担当する。19年4月から2年ほど国立研究開発法人土木研究所構造物メンテナンス研究センター(CAESAR)に交流研究員として出向した後、この4月に現職に復帰、鋼道路橋の新設や既設橋梁の改築の設計業務に携わる。 2017年に担当した東関東自動車道の佐倉ICランプ橋の耐震補強が思い出に残る。このランプ橋は、本線中央分離帯に立つロッキング橋脚で支えられており、熊本地震を契機に始まったロッキング橋脚の耐震補強事業の一つだった。中央分離帯の幅が狭く、補強するにあたり橋脚幅を広げると、本線に影響を及ぼしてしまう。 「橋脚幅を変えないで耐震性能を満足する補強方法が必要でした」。この橋のロッキング橋脚はロッキングカラム(鋼管)とそれを支える受け台からなっていたが、受け台を含めて巻立て補強すると橋脚幅が広がってしまう。「そこで受け台から上部のみ、ロッキングカラムを埋めるように受け台幅と、同じ幅で壁化することで問題を克服しました」。受け台部と壁化部の継ぎ目で構造的に弱点とならないよう配慮し、安全性も確認したという。「業務を進めていく中で生じた課題に対して、自分なりに模索し、それを社内チームでさらに練り上げて、顧客に提出し、理解をして頂いた時、最もやりがいを感じますね」 土木研究所に出向した2年間、コンクリート橋の補修・補強に関する研究に従事した。 「鋼橋を専門としていたためコンクリート橋に関する研究に携われたのは良い経験でした。予防保全が重視される中、床版取替や補修など制約条件の多い業務にも携わっていきたい」と語る。 日本大学理工学部卒、神奈川県藤沢市出身。28歳。  (川村淳一)

愛知製鋼