若い技術者に魅力を

西岡 秀祐

三井共同建設コンサルタント株式会社
道路・橋梁事業部 橋梁第五部
西岡秀祐さん

「インフラ業界は3K的なイメージが根強い」と、従来のネガティブなイメージの払拭と、建設業界の担い手不足を憂い、「CIMなど最先端技術の活用や魅力ある現場作りための施策など、若い技術者に情報発信したい」と、本稿への意気込みを語る。 小学3年生で地元のサッカークラブに入り、大学卒業までの約14年間、サッカーに打ち込んだ。進学の際は勉強と部活の両立に苦しんだが、地元の建材メーカーに勤める父の姿が無意識にリンクしたのか、自然と建設業の仕事に興味を持つようになり、大学は工学部の建設社会工学科へ。 風による橋の挙動を推定するための風洞実験など、測定非定常空気力による五角形断面桁の応答推定に関する研究を通し、橋梁に対して深い興味を抱き、橋梁設計の仕事を天職にしたいという強い思いを胸に、三井共同建設コンサルタントに入社。 東京本社に赴任後は、連続高架橋やトラス橋など、主に国交省案件の新設橋梁の予備設計や詳細設計を担当し、入社早々、大規模な橋梁設計に携わった経験がその後の大きな糧となる。 入社7年目に大阪に転勤。東京での経験を活かし、現在は新設橋梁の設計のほか、耐震補強や補修設計なども担当し、「橋梁の技術者は視野が狭いと言われることが多いため、幅広い目線で課題と検討方針を整理しコントロールポイント図を作成した上で、初期段階から発注者と共有することを心がけている」と、「事業者や管理者の立場も踏まえ、密にコミュニケーションを図る」ことを大切にする。 昨年、技術士資格を取得し「これまであまり縁のなかった地元九州の案件も手掛けたい」と、今後は管理技術者を目指し、さまざまな業務を通して、新規路線や既存ストックにおける利用者の利便性と安全性向上の重要性を念頭に、社会インフラ事業への貢献を誓う。 九州工業大学工学部卒。福岡県出身、33歳。(本間俊行)

愛知製鋼