吾唯知足2023年6月11日号掲載分

吾唯知足 コロナ禍も一段落か、右往左往した感染症対策は日本の安全保障の問題点を浮き彫りにしたと指摘する人は多い▼先月から今月にかけ、様々な橋梁の業界団体も対面による定時総会を解禁している▼コロナ禍にあって手足を縛られたような団体が大半だったが、そうであればこそ、久しぶりに集う同業他社との懇親会は大いに盛況だったようだ▼さあ、ここからエンジン全開という状況に水を差しかねないのが本格的な梅雨到来を前にして、襲来した台風2号だった▼6月2日未明に沖縄本島に最接近した後、東に進路を変え、本土に接近、四国から近畿、東海、関東まで、各地に被害の爪痕を残している▼線状降水帯が発生した地域もあり、高知県の黒潮町では海岸沿いを走る土佐くろしお鉄道が線路内に流れ込んだ土砂に乗り上げて車両が脱線▼静岡県周智郡森町では町内を流れる太田川が増水し、大量の流木が押し寄せた鍛冶島橋は一部が流失し付近の道路も崩落▼鉄道が止まり、道路が通行不能。こうした交通インフラの寸断は住民生活を危機に陥れるものだ▼台風だけでなく、地震、火山と不吉な未来予測が付きまとう国土に生きるわれわれは「一段落」も「右往左往」もしていられない。防災・減災と国土強靱化は急務だ。

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