「君津モデル」普及へ

Dアカデミー株式会社
代表取締役
依田 健一さん

ドローン認証機関JUIDA・UTCの認定スクールとして北海道から沖縄と全国展開するドローンスクール「Dアカデミー関東本部」の代表である依田氏は、2016年の開校時から建設・インフラ点検を目標を絞り、君津市のドローンによる橋梁点検実証実験を構築した人物である。 もとは横浜の建材・生コン会社を経営する父のもとで生コンクリートの製造、販売に携わった。コンクリートの知識や経験は建設現場で叩きあげられた。 生コンクリートの販売製造事業を別会社に譲渡し、平成27年にドローン関連事業を開始した。現在は君津市の首都圏最大のドローン飛行訓練場(DDDF)を運営、講習を行う。 「もともと子供の頃からラジコン飛行機が大好きで、操縦だけでなく、機体の改造までするようになりました。最初はよく機体を壊していましたが、修理しながらまた飛ばす繰返しで、一向に飽きませんでした」 「ドローンはラジコンクラブで初めて触りました。飛ばす勘所は似てますがドローンはドローンの癖があります」と話す。 東北地方整備局主催のEE東北'15初のUAV競技会では総合技術部門で「チームYODA」として全国優勝する。RC構造物の損傷計測する橋梁点検を模した競技だ。当時から高価なドローンを使わずに計測が可能と判断し、競技会に臨んだ。 「従来の橋梁点検には足場や橋梁点検車が時間と規制を伴い、コストがかかる。コストを下げるドローンに高価なドローンを使うのは本末転倒です」 講習はほぼマンツーマンに近い形で座学、実技を学ぶ。「点検対象である橋梁の構造や材料、損傷を知ることはとても重要です」という 依田氏が関わるコスパに優れる小型ドローンによる橋梁点検「君津モデル」による自治体の橋梁点検の普及に向けドローン講習を進めていく。 横浜市出身の56歳。  (永島誠司)

愛知製鋼