吾唯知足2019年9月21日号掲載分

吾唯知足小紙の9月1日付号第8面に掲載された「角和夫」さんの特別寄稿記事を、小欄記者同様の感慨で読んだ小紙ファンも数多くいたと思う▼角さんは、昭和50年代初頭からの本四架橋プロの橋梁群の建設の殆どに携わった実績に加え、それ以降の橋梁建設を牽引した橋梁業界のレジェンドの一人だ▼角さんが本四公団に入社(昭和54年度)早々携わった大鳴門橋工事関連で小紙に掲載した縁もあり橋梁指導者としての活躍は長い▼大鳴門橋以後は瀬戸大橋、来島海峡大橋などの計画から設計・施工まで担当、関西国際空港や福岡県の北九州空港連絡橋のほか、多々羅大橋、東神戸大橋、明石海峡大橋、国際的事業ではチュニジアやモロッコ、中国などでも活躍してきた。教授への招聘話も長大橋維持管理に心惹かれ、学究生活は一時、棚上げしている▼現在は日本インシーク技術本部技師長の職で「四捨五入の技術者・会社は作らない」を信条に後継者育成に尽力している▼「関門橋」の工事映像に魅せられて橋梁の世界に飛び込んだ「土木技術者としての夢は、果てしなく壮大」だし、人と現場に恵まれた橋梁自分史だったと。橋梁指導者の角さんには進化する橋梁技術開発と橋梁叡智に挑んでもらいたい。勿論、維持管理を含めて。

愛知製鋼