吾唯知足2020年4月11日号掲載分

吾唯知足その時の記者(吾唯知足子)の出張・取材先は、鹿児島県の西北部だった▼(先約取材先の)宮崎でレンタカーを用意し、霧島、鹿児島空港、薩摩北道路(鹿児島県西北部)の順で車を走らせ、取材後、鹿児島市内に向かう途中で桜島が噴火(カーラジオで知る)、火山灰がフロントガラスとボンネットに積り、何度も側道に車を止め、灰の除去に時間をとった▼こうした日常の苦労と難儀に(シンボルの桜島と共に生活する)地元の人々は、知恵を出し合って生活、活動しているのだろうと、初めて噴火災害に想いをはせた▼政府の中央防災会議(会長・安倍晋三首相)の作業部会は先月31日、富士山が大規模噴火した際、降灰の影響で首都圏では鉄道の運行停止や停電、道路の通行不能など生活支障が相次ぎ、首都機能が長期間麻痺するという想定、報告書を公表した▼わが国では東日本大震災以降、最大級の被害を想定して被害対策を考える意向といわれ、阪神淡路大震災や東日本大震災の津波被災地を見てきた記者としては、評価して良いと思う。実生活にどう生かすかは、日常生活の国民一人一人の意識の問題だ▼新型コロナ禍に埋もれずに、常に平常から広範な見識と知見にも気配りと間口を広げていかねばと、戒めたい。

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