技術者の育成に注力

大島 厳

株式会社釧路製作所
技術グループ グループ長
大島 厳さん

日本最東端の橋梁メーカーとして、鋼製橋梁や鋼構造物の設計・製作・施工を行う釧路製作所で、30年以上にわたり真っ直ぐ橋梁と向き合い、多くの業務に勤しんできた。それでもなお、「都市部の3次元的に交差する橋梁群や、アーチ、トラスなど立体的な構造を見ると心が躍ります」と、職業病さながら、根っからの橋梁ファンであることに疑いの余地はない。 大学では土木系の学科で、設計や寒冷地におけるコンクリート工学の研究などに励んだ。卒業後は地元での就職を希望し、就職活動中に同社の求人を見つけ応募、採用試験と面接をクリアし1987年4月に入社。以来、設計19年、工務7年、工場管理5年と、多岐にわたる業務を経験したのち、2018年に現職に就任した。 現在はグループのマネジメントのほかに、総合安全室長として会社全般の安全活動に関する業務、QMS管理責任者として、品質管理に関する業務も兼任している。 「入社4年目に、北海道の高速道路で重量1000トンの鈑桁の詳細設計を、初めて設計担当者として任されました。その後も箱桁、アーチ橋、トラス橋、鋼製橋脚、複合ラーメン橋、無補剛吊橋、歩道橋などさまざまな形式の建設に携わり、すべてが貴重な経験となって今に生きています」と振り返る。 また、「橋梁メーカーであるため、実物に触れることが最大の教材となり、鋼橋の設計、製作、現地の基礎知識を習得することが非常に大切」と、若い技術者の育成にも力を注ぐ。 一方プライベートでは、地元で開催されるマラソン大会に20年連続出場を果たし、「市民ランナーとして、メタボ対策も兼ねて今後も走り続けます」と意欲は絶やさない。また、「数年前から趣味でゴルフも始めました」と、週末も楽しみが多い、充実した日々を送っている。 北見工業大学開発工学科修了。釧路市出身、55歳。 (本間俊行)

愛知製鋼